イノベーション推進機構 産学連携・URA領域

九州工業大学の研究者 -私たちはこんな研究をしています-

情報工学研究院

准教授

黒崎 正行

くろさき まさゆき

所属
情報工学研究院
情報・通信工学研究系
プロフィール
1977
生まれ
2005
博士(工学)
東京都立大学
2005
東京都立大学
大学院工学研究科
電気工学専攻博士課程修了
2002
東京都立大学
大学院工学研究科
電気工学専攻修士課程修了

「家庭でも映画館と同様の臨場感を」を目標に、手軽に映画館と同じ画像を扱うことの可能なシステムの研究開発を行っています。特に、近年はテレビと周辺機器との接続を無線化することに注目が集まっており、様々さまざまな製品が出てきています。
本テーマでは、これらの無線伝送を、さらに高速、安全にすることにより、家庭でも映画館と同等の画像をえることが可能になります。

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家庭でも手軽に映画館の臨場感

● 研究テーマ

  • ❖ディジタルシネマ画像の無線伝送システムの研究開発

● 分野

通信・ネットワーク工学、符号化

● キーワード

ディジタルシネマ、JPEG 2000、IEEE802.11n、IEEE802.11 TGac

● 実施中の研究概要

「家庭でも手軽に映画館の臨場感を」を目標に(図1参照)、ワイヤレス・メッシュネットワークでの配信に適したディジタルシネマ動画像ワイヤレス伝送システムの開発を行なっています。開発しているシステムは、1.2Gbpsを達成可能な世界最高速の無線LANシステムです。私たち我々の研究室では、LSI設計(図2参照)やディジタルシネマのセキュリティ伝送技術の研究開発を行っています。
ディジタルシネマ画像とは、ハイビジョン画像の4倍のサイズの画像であり(図3参照)、この画像を扱うには、高速な処理速度を必要とします。また、無線伝送を行うと、伝送路での誤りにより、画質が劣化してしまいますので、誤りに対する耐性を高め、高い画質での画像通信を行う研究を行っております。
加えて、久留米工業高等専門学校と共同で、ディジタルシネマ画像伝送システムのオンラインシミュレータを研究開発しています。このような高画質の画像を伝送する場合には、コンテンツを保護する必要がありますが、このような高速の暗号化システムは、まだ開発されていません。そこで、九州産業大学と共同で、ネットワーク上での不正アクセス等に耐性を有する画像のための高速暗号化技術や新しい暗号領域での演算について研究開発しています。
これらの研究は応用研究であり、現在、この研究は、山に例えれば7合目付近です。

● 今後進めたい研究

今後は、画像、通信、暗号をキーワードに安全にコンテンツを配信することだけでなく、新しい画像圧縮や3D画像の通信を行うことを考えている。特に、画像、音のみでなく、臨場感を通信することを目標に研究を進めていきたいと考えています。

● 特徴ある実験機器、設備

①大規模FPGAボード(東京エレクトロンデバイス社製、複数のFPGAを搭載):このボードを用いて1.2Gbpsが達成可能な無線通信システムの実装を行っています(ダウンスケールモデル)。
②4Kディジタルシネマ画像の無線伝送システム:現在、リアルタイム通信可能な4Kディジタルシネマ画像無線伝送システムを構築中です。

● 知的財産権(技術シーズ)

『受信信号の干渉信号を除去する復号装置及び復号方法』特願 2006-331984 (2006) 東康太、黒崎正行、長尾勇平、尾知博、日本、特願 2006-331984 (2006.12)
『シンボル同期捕促回路』特願 2005-381028 (2005) 東康太、長尾勇平、黒崎正行、尾知博、日本、特願2005-381028 (2005.12)
『伝送路推定方法』特願 2005-361018 (2005) 坂口祐介、黒崎正行、金城繁徳、尾知博、日本
『4K ディジタルシネマ用の無線伝送システムおよび関連特許』(出願中)

● 過去の共同研究、受託研究、産業界への技術移転などの実績

【共同研究】
『移動体受信向けの地上デジタル放送の受信性能に関する研究』
ハイビジョンの地上デジタル放送を移動体において受信するために必要な高精度な通信路推定手法を開発した。
【受託研究】
『無線システムの研究』無線システムの研究
【その他】
『ワイヤレス・メッシュネットワークでの配信に適したデジタルシネマ伝送システムの開発』
文部科学省、知的クラスター創成事業、分担者 (2007-2010)
『暗号領域における信号処理』
文部科学省、科学研究費 (挑戦的萌芽)、分担者 (2009-2012)

● 研究室ホームページ

図1: 最終的な目標

図2:開発したLSIを搭載した検証ボード

図3: ディジタルシネマとHDTV