イノベーション推進機構 産学連携・URA領域

九州工業大学の研究者 -私たちはこんな研究をしています-

情報工学研究院

教授

楢原 弘之

ならはら ひろゆき

所属
情報工学研究院
知的システム工学研究系
プロフィール
1961
生まれ
1995
博士(工学)
北海道大学
1988
東京大学大学院
工学系研究科精密機械工学専攻
第1種博士課程退学
1987
東京大学大学院
工学系研究科精密機械工学専攻
修士課程修了

「21世紀の革新技術を生み出すインフラ整備(土台作り)をしたい」との根本理念を掲げています。具体的には、先進的製造技術の開発の一環として、ラピッドプロトタイピング技術での三次元形状の創成法を研究しています。

受賞
▶『奨励賞』社団法人 型技術協会 (1996、2007)

より詳しい研究者情報へ

21世紀型生産を追及する

● 研究テーマ

  • ❖金属光造形法、サステイナブル・マニファクチュアリング ・システム

● 分野

機械工学―生産工学、加工学、知能機械学、機械システム

● キーワード

積層造形法(Rapid Prototyping)、光造形法、リバースエンジニアリング、型技術、CAD/CAM

● 実施中の研究概要

【積層造形法に基づく3次元部品の迅速製造の研究】
自動車や家電製品などの分野では、新製品開発競争が熾烈で、いかに早く試作品を作り、性能を確認し製品化するかが、その市場での死命を制すると言っても過言ではありません。各種試作部品の三次元 CAD 情報をもとに、その立体形状を厚さ方向に等間隔にスライスした時の輪郭をスライスデータにして、下層部より積層させて成形する積層成形法が開発されました。
積層を形成する代表的な方法として、
① 光造形法 :光硬化性樹脂にレーザ光を照射して薄膜層を作る。
② 粉末焼結法 :粉末材料を赤外線レーザ光を用い、溶かして薄膜層を作る。
③ 粉末固着法 :材料とする粉末同士を接着する液体(バインダー)を
インクジェット(ピエゾ樹脂)で飛ばして薄膜層を作る。
などがあります。この積層造形法を用いて、三次元形状を作る研究を幅広く進めています。楢原研究室は、国内において、有意義な成果
を挙げてきています。

● 今後進めたい研究

①金属光造形法による金型製造法の研究
②Rapid Prototyping 法を活用した配線回路の製作(関連図表を参照)
③サステイナブル・マニュファクチャリングの研究(環境配慮型生産システム)

● 特徴ある実験機器、設備

① 金属光造形複合加工機
② 粉末積層焼結造形(SLS)装置
③ 3次元測定機

● 過去の共同研究、受託研究、産業界への技術移転などの実績

【金属光造形複合加工技術の高度化による革新的金型製造法の研究開発】
積層造形法は、CADで定義した機械部品と等しい三次元物体を薄い膜状に材料を繰り返し積層して製造する技術です。試作機械部品や試作金型を迅速に製作するためこの積層造形法が適用されます。(この開発は、九州工業大学、金沢大学、松下電工、松浦機械と実用化に向け、共同研究で実現しました)

● 研究室ホームページ

熱溶解積層法(FDM法)により研究室で製作した試作品