21世紀型生産を追及する
機械工学―生産工学、加工学、知能機械学、機械システム
積層造形法(Rapid Prototyping)、光造形法、リバースエンジニアリング、型技術、CAD/CAM
【積層造形法に基づく3次元部品の迅速製造の研究】
自動車や家電製品などの分野では、新製品開発競争が熾烈で、いかに早く試作品を作り、性能を確認し製品化するかが、その市場での死命を制すると言っても過言ではありません。各種試作部品の三次元 CAD 情報をもとに、その立体形状を厚さ方向に等間隔にスライスした時の輪郭をスライスデータにして、下層部より積層させて成形する積層成形法が開発されました。
積層を形成する代表的な方法として、
① 光造形法 :光硬化性樹脂にレーザ光を照射して薄膜層を作る。
② 粉末焼結法 :粉末材料を赤外線レーザ光を用い、溶かして薄膜層を作る。
③ 粉末固着法 :材料とする粉末同士を接着する液体(バインダー)を
インクジェット(ピエゾ樹脂)で飛ばして薄膜層を作る。
などがあります。この積層造形法を用いて、三次元形状を作る研究を幅広く進めています。楢原研究室は、国内において、有意義な成果
を挙げてきています。
①金属光造形法による金型製造法の研究
②Rapid Prototyping 法を活用した配線回路の製作(関連図表を参照)
③サステイナブル・マニュファクチャリングの研究(環境配慮型生産システム)
① 金属光造形複合加工機
② 粉末積層焼結造形(SLS)装置
③ 3次元測定機
【金属光造形複合加工技術の高度化による革新的金型製造法の研究開発】
積層造形法は、CADで定義した機械部品と等しい三次元物体を薄い膜状に材料を繰り返し積層して製造する技術です。試作機械部品や試作金型を迅速に製作するためこの積層造形法が適用されます。(この開発は、九州工業大学、金沢大学、松下電工、松浦機械と実用化に向け、共同研究で実現しました)