准教授
産業機械工学の在学中に、物理的自然現象(特に「光」)に関心を持っていました。「光」が様々な物理的情報を伝播してくれて、あらゆる現象に関わっていることに気づき、光学応用の研究室に配属させていただきました。
その後、「光子」「化学活性化エネルギー」「電磁波としての光の可能性」を探求し、さらに「ナノスケールにおける加工・計測分野」に応用することを教育、研究のメインテーマとしています。
ナノスケールで ダイナミックな現象を 可視化する光
ナノマイクロ加工・計測,半導体基板のポリシング,ナノ粒子の計測
レーザ光,精密,加工,計測,ポリシング,可視化,ナノ粒子
ナノスケールの極微小な空間における現象の可視化,解析
1.ナノ粒子の動きを自作顕微鏡で観測
http://www.aspe.net/publications/Short%20Abstracts%2014A/4102.pdf
2.ナノワイヤの成長をはじめてリアルタイムで観測
http://iopscience.iop.org/0957-4484/27/7/075708/media/movie1.avi
3.ナノスケール現象の可視化のカギとなる高コントラスト高分解能の観察法(局在光波のエバネッセント光の応用,下の図1)とは,屈折率の大きい媒質(n1,全反射基準面の媒質)からより小さい媒質(n2,溶液・大気など)に光が入射する際,入射角が臨界角を超えると全反射が生じます.この全反射発生面において,空間を伝わらない全反射表面近傍「界面から屈折率の小さい媒質の領域内(入射条件によるが,)」の約100~200ナノメートルのみに局在する光が生じます.そこに微小物体例えば,ナノ粒子がこのナノスケールの領域内に存在すると,局在しているエバネッセント光が散乱され,その散乱光を顕微鏡光学系により集められ,各微小物体の挙動を実時間で可視化できます.逆にナノ物体がその局在光領域内に存在しなければ,局在エバネッセント光が散乱されず,見えない可視光が局在しているだけで,変化をとらえることができません.すなわち,観測対象のナノスケール領域内のみしか散乱光が発生しないため,領域外からのノイズ光がなく,光コントラスト観察し,適切な平凸レンズを採用することで高分解能を実現できます.
①米国特許 US8,755,055 B2 号:System and Method for Measuring Length of Gap between Rotating Tool and Workpiece
②特開2012-137484:三次元表面の計測装置及び方法
③米国特許 US8,932,883 B2 号:Method of measuring surface properties of polishing pad(共願)
④特許第5614633号:回転工具と被加工物間の間隙長さ測定方法及びシステム
⑤特開2013-120175:線状体の直径及びスリットの幅寸法の測定方法(共願)
⑥特許第5051813号:レーザ光を用いた精密工具測定方法及びシステム(共願)
⑦特願2015-199979:液滴量測定装置および測定方法
等
▶ArFエキシマレーザ照射援用集積回路金属配線電解めっきおよびエッチング加工の研究。科研費「若手研究(B)」
―成果は精密工学会の講演会にて発表―
▶2波長レーザ回折光によるオンマシン工具計測ユニットの研究開発金型技術振興財団
―それぞれ成果は主に精密工学会またはヨーロッパの精密工学会の講演会にて発表―
▶機上ポリシング加工現象観察装置の開発およびその現象解析。 科研費「若手研究(B)」
―成果(エバネッセント光を用いた単ナノ粒子の観測等)は精密工学会及び米国精密工学会の講演会にて発表―
等