イノベーション推進機構 産学連携・URA領域

九州工業大学の研究者 -私たちはこんな研究をしています-

情報工学研究院

准教授

二保 知也

にほ ともや

所属
情報工学研究院
知的システム工学研究系
プロフィール
1969 生まれ
1997 博士(情報工学)九州工業大学
1997 九州工業大学大学院情報工学研究科博士後期課程情報システム専攻修了
1994 九州工業大学大学院情報工学研究科修士課程情報システム専攻修了

高校生のときにパソコンでプログラムを作ったことがこの世界に入ったきっかけです。その後、本学情報工学部時代に物理の偏微分方程式を計算機で解く有限要素法に魅せられて、それから、解く問題は変われども今でもこの有限要素法に関する研究を行っています。

受賞
・素形材産業技術賞:一般財団法人素形材センター会長賞(2019年)
・溶接学会溶接技術奨励賞(2019年)
・溶接学会論文賞(2018年)

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連成有限要素解析による設計・開発・生産支援

● 研究テーマ

  • ❖接触変形・電流・熱伝導連成有限要素解析方法の研究
  • ❖マルチスケール連成有限要素解析方法の研究
  • ❖連成現象の評価・応用に関する研究

● 分野

計算科学関連、設計工学関連、材料力学および機械材料関連

● キーワード

有限要素法、連成現象、接触変形、振動、電磁場、熱伝導、マルチスケール連成現象

● 実施中の研究概要

振動、熱伝導、電磁場がお互いに影響を与えあう連成現象を対象とした連成有限要素解析に関する研究を行っています。振動、熱伝導や電磁場などの単一現象に対しては有限要素解析による現象解明および設計支援は広く普及していますが、これらの相互作用が無視できない問題や相互作用を利用した技術においては、この相互作用を考慮した連成解析が必要となります。
たとえば、抵抗スポット溶接では、加圧による接触変形、電流の流れ方、熱伝導のそれぞれが互いに影響を与えるため、これらの相互作用による連成現象を考慮した解析が必要となります。また,抵抗スポット溶接では鋼板間の接触電気抵抗が鋼板の接合に重要になるので、ミクロスケール接触電気抵抗解析とマクロスケール接触変形・電流・熱伝導連成解析を組み合わせたマルチスケール抵抗スポット溶接解析方法の研究もおこなっています。

● 今後進めたい研究

対象を問わず、連成現象が重要な問題や興味深い問題に対する解析方法や連成現象の解明、評価方法に関する研究を行い、さまざまな連成現象に対する解析方法などの学問の体系化を図っていこうと考えています。

● 特徴ある実験機器、設備

大規模解析を行うための並列解析環境を構築している。

● 過去の共同研究、受託研究、産業界への技術移転などの実績

・2.5次元シミュレ-ション技術を活用した耐圧・薄肉製品製作用リングプロジェクション溶接の高度化技術開発を行った:経済産業省戦略的基盤技術高度化支援事業(2012-2014年度)
・抵抗スポット溶接の構造・電流・熱伝導3連成解析方法の開発および溶接条件の溶接品質への影響を検討した:トヨタ自動車九州株式会社(2008-2014年度)
・振動を積極的に利用する新たな研磨機械の開発において有限要素法による振動解析により設計支援を行った:高木工業株式会社(2005-2006年度)

● 研究室ホームページ

● 共同研究講座(PLE-TAKADA)

http://www.life.kyutech.ac.jp/~ple_takada/