イノベーション推進機構 産学連携・URA領域

九州工業大学の研究者 -私たちはこんな研究をしています-

情報工学研究院

教授

松山 明彦

まつやま あきひこ

所属
情報工学研究院
物理情報工学研究系
プロフィール
1962
生まれ
1991
博士(工学)
東京大学
1991
東京大学大学院
工学系研究科物理工学専攻
博士課程修了
1988
東京農工大学大学院
工学研究科応用物理学専攻
修士課程修了

より詳しい研究者情報へ

柔らかい物質(ソフトマター)の液晶構造と分散安定性の解明

● 研究テーマ

  • ❖液晶複合系ソフトマターの理論と計算機シミュレーション

● 分野

ソフトマター物理、物性基礎

● キーワード

ソフトマター、液晶、高分子、界面活性剤、ゲル、生体膜

● 実施中の研究概要

ソフトマターとは高分子、液晶分子、界面活性剤分子、ゲル、コロイド、生体膜、タンパク質などの柔らかい物質が作る、様々な複合系を意味します。
本研究では、ソフトマターの液晶構造に重点を置きながら、液晶分子と他の物質の様々な複合系に関して,統計力学的理論や計算機シミュレーションを基礎とした研究を進め、新しい相分離や相転移現象の予測や、様々な現象のメカニズムの解明を目指しています。このような研究は,材料の設計や新素材の開発などの基礎的研究に貢献するものです。
液晶分子に他の物質を混ぜた液晶複合系は、純粋な液晶物質とは異なった,様々な物理的、化学的な特性を示すことが知られてきています。中でもソフトマターとの液晶複合系は、広い範囲での応用が期待されており、重要な研究対象となります。例えば、液晶分子と高分子の混合系や、液晶分子とコロイド粒子の混合系は液晶ディスプレーの材料として重要ですし、界面活性剤分子が作る液晶構造などは化粧品や医療品などにも重要です。本研究は、現在の液晶ディスプレー主体の液晶産業から、新素材、化粧品、医療品、生体材料、ナノテクなどの分野での、幅広い液晶産業に発展する上での基礎物性の理解に必要とされるものです。
その他、生体膜を貫通する高分子鎖に関しての理論の構築や計算機シミュレーションを行っています。

● 今後進めたい研究

「様々な液晶複合系の相分離とその動力学」
「生体膜内でDNAがどのような動きをするか」等に興味があります。

● 過去の共同研究、受託研究、産業界への技術移転などの実績

【共同研究】
『液晶と高分子混合系の相分離ダイナミックスの研究』に関してエジンバラ大学のCates教授グループと共同研究(1998-1999)

● 研究室ホームページ

高分子と液晶分子の混合系の相図の計算結果

高分子と液晶の混合系の相分離パターンの 計算機シミュレーション

膜を貫通する高分子の計算機シミュレーション