イノベーション推進機構 産学連携・URA領域

九州工業大学の研究者 -私たちはこんな研究をしています-

情報工学研究院

教授

山﨑 敏正

やまざき としまさ

所属
情報工学研究院
生命化学情報工学研究系
プロフィール
1957
生まれ
1988
博士(工学)
北海道大学
1985
北海道大学大学院
工学研究科情報工学専攻
博士後期課程単位修得退学
1982
北海道大学大学院
工学研究科情報工学専攻
修士課程修了
受賞
Excellent Paper Award、ISCIIA 2008 (General Chair, Program Committee Chair)、China(2008)

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Manipulation controlled by synchronous oscillation.(BCI用) 人間らしい生き方、働きをサポートします。

● 研究テーマ

  • ❖脳波を利用したブレイン・コンピュータ・インタフェースの開発。

● 分野

生体生命情報学、知覚情報処理・知能ロボティクス、神経科学一般

● キーワード

ブレイン・コンピュータ・インタフェース、脳波、独立成分分析、Bayesian Network、遺伝子発現、マルコフ連鎖モンテカルロ法

● 実施中の研究概要

❖ gene setsに着目した遺伝子発現解析

DNAマイクロアレイ技術の発展および普及により、一度に数千から百万に及ぶ遺伝子を解析できるようになり、診断や予後の予測にclassifiers構築の研究が盛んです。しかしながら、classifiersの予測精度や異なる研究機関間での信頼性については、未だ実用化レベルとは言い難い状態です。 
近年、統計学的にあるいは事前知識を利用して、共通した機能に関与するgenes(遺伝子)の集まりを1つのgene setと捉え、このgene setの組み合わせによってclassifiersを構築しようとする試みがなされつつあります。
本研究室では、医療機関との共同研究を通じて、統計学的なアプローチ(ICA:Independent Component Analysis)と知識DBの活用に基づいてgene setsを選抜し、プロビットモデルによるclassifiers構築を目指します。
まだ、開発の初期で、試行・錯誤の段階です。 国立がんセンターと一緒に開発中です。
プロビットモデル(注1)のパラメータ推定にはMCMC(Markov  Chain Monte Carlo)法を利用します。
疾病の分類と予測ができますので、早期治療に有効です。
脳腫瘍の遺伝子発現データの分布を、音声認識に用いられる独立成分分析を適用すると、良性・悪性な判定が的確にできることが分かりました。
将来、皆さん各自の血液から遺伝子発現データを採取し、このデータを解析することにより、皆さんの体の状態(例えば、ある病気かどうか、病気ならば重度なのか軽度なのか、治療薬の副作用の程度など)が瞬時に分かるようになる時代(オーダーメイド医療)が必ず到来します。
この時代を先読みして、私の研究室では日々研究を行っています。
(注1)効用関数の誤差項に同時正規分布を仮定したときに導出される非集計行動モデル。

❖ 脳波を利用したBCIの開発

(人間の)脳の仕組みを知ることは重要で今でも世界中の研究者が競って研究を行っています。BCIは、現在、工学的な応用が最も期待されている研究テーマです。
BCIとは、脳神経細胞の活動を入力信号としてそれらを制御信号に変換するシステムを指します。人間の判断により、状況に即応して、的確に作動する機械を実現できます。
本研究室では、脳活動として脳波を利用し、例えば、二者択一の質問で、声にも出さず身振りでもなく、ただYESあるいはNOと頭に思い浮かべるだけで、相手に伝わるような仕組みを検討中です(図、「脳波を利用したBrain-Computer Interface」を参照ください)。
具体的には、動作イメージ遂行中のsingle-trial EEGsにICAとダイポール推定を適用し、得られた推定結果からイメージした手の左右の分類および予測を試みています。
分類・予測器構築の第一ステップとして、数量化分析II類を利用します。
研究は緒についたばかりですが、将来的には、ダイポール推定結果の時間変化を考慮して、 Dynamic Bayesian Networkを利用することにより精度向上を目指します。
期待する応用・用途はロボット、義手、義足への応用。 また、地雷処理など、危険作業です。

● 今後進めたい研究

脳活動はもちろん、時々刻々と変化します。この変化を捉えられるようなモデルの構築に挑戦しようと考えています。

● 特徴ある実験機器、設備

現在、ノイズに強いアクティブ電極を利用した脳波計測・解析システムを構築中です。

● 知的財産権(技術シーズ)

『遺伝子発現データ解析方法』特許公開 2008-97513
出願人 日本電気株式会社
発明者 山﨑敏正、佐々木博己

● 過去の共同研究、受託研究、産業界への技術移転などの実績

① 『高速パターンマッチング回路の合成とその応用に関する研究開発』
文部科学省、知的クラスター創成事業、分担者(2007-2012)
② 『ICA、ECDL、DBNを利用した、単一試行脳波によるBCIの開発』
文部科学省、科学研究費補助金、基盤研究(B)、代表者、(2008-2011)
【共同研究などの希望テーマ】
脳波を利用したBCI(注2)の開発、大学等の研究機関との共同研究を希望(共同研究)、相手先に脳波計測環境があることが前提です。
〈共同研究者(敬称略)〉
・学外
佐々木博己(国立がんセンター、室長)、鎌田清一郎(早稲田大学、教授)
(注2)BCI(Brain-machine Interface 、脳介機装置、脳波インタフェースなどともいう)。脳神経細胞の活動を入力信号としてそれらを制御信号に変換するシステム。

● 研究室ホームページ

http://www.bio.kyutech.ac.jp/~t-ymzk/yamazaki.html