イノベーション推進機構 産学連携・URA領域

九州工業大学の研究者 -私たちはこんな研究をしています-

情報工学研究院

助教

藤井 聡

ふじい さとし

所属
情報工学研究院
生命化学情報工学研究系
プロフィール
1978
生まれ
2006
博士(工学)
九州大学
2006
九州大学大学院
工学府化学システム工学専攻
博士後期課程修了
2003
九州大学大学院
工学府化学システム工学専攻
修士課程修了

マイクロアレイやDNAシーケンサの飛躍的な進歩により、近い将来、個人レベルのゲノム解析を行い、医療などに活用される時代がやってきます。しかし、このようなマイクロアレイやDNAシーケンサのデータは、非常に膨大で複雑であるため、有効な情報を抽出することが難しいのも事実です。そこで、有効な情報を引き出せるように解析方法の開発を行っています。私は、これまで実験と理論(コンピューター)を行き来しつつ研究し、常に実験と理論の垣根を低くすることを目標としています。ゲノム解析だけでなく、それ以外の実験による研究でも、大量のデータが出力され、情報解析が不可欠なことも多くなってきています。従って、それらをサポートしていくことも私の仕事だと思っております。

より詳しい研究者情報へ

生命科学と情報科学のハイブリッド

● 研究テーマ

  • ❖バイオインフォマティクス(生物情報学)による遺伝子調節機構の解析

● 分野

生物物理、バイオインフォマティクス

● キーワード

バイオインフォマティクス、統計解析、遺伝子調節、マイクロアレイ・DNAシーケンサ解析、分子シミュレーション

● 実施中の研究概要

【バイオインフォマティクス(生物情報学)による遺伝子調節機構の解析】
①各個人のレベルでゲノム解析が低価格でできるようになります。そこで得られたゲノム情報を、適切に処理し解析することが重要となります。そのため、解析技術の開発は、今後必要不可欠な技術となります。中でも、遺伝子の調節機構に関わる研究は、病気や近年注目されているiPS細胞(Induced pluripotent stem cells、人工多能性幹細胞)からの再生医療などに多いに寄与します。
②日本国内では、解析できる人が現在ほとんどいない状態です。
③海外からのソフトウェアなどが入りつつあり、不足している解析人員の育成などに役立ちます。
④基礎研究段階(2合目といったところでしょうか)。

・事例 ChIP(Chromatin immunoprecipitation、クロマチン免疫沈降法)-chip Analysisのデータ解析
図表・写真を、ご参照下さい。

● 今後進めたい研究

これまで自分自身が、実験から理論へ分野を転向し両分野の経験があり、どちらの言い分も理解できます。自身で融合的な研究を進めつつ、実験科学者だけでは解決しづらい情報処理や統計処理なども支援していきます。それにより、現在、世界から見て、日本で遅れている学際分野を、もっと広く認識してもらい、活用してもらえるようにすることを目指しています。

● 研究室ホームページ

・ChIP-chip Analysisのデータ解析