イノベーション推進機構 産学連携・URA領域

九州工業大学の研究者 -私たちはこんな研究をしています-

工学研究院

教授

赤星 保浩

あかほし やすひろ

所属
工学研究院
機械知能工学研究系
プロフィール
1990
工学博士
東京大学大学院
1990
東京大学大学院
大学院工学系研究科原子力工学専攻博士課程修了
1987
東京大学大学院
大学院工学系研究科原子力工学専攻修士課程修了

東京大学大学院に在籍中は、核融合炉内の電磁場解析を主に行ってきましたが、心機一転、九州工業大学着任後は、ナノスケールでの破壊現象の研究に着手しました。その後、1997年より現在まで、宇宙ごみの超高速衝突の研究に携わっています。特に近年は、国際標準化機構(ISO)における宇宙ごみ関係の標準化に尽力しているところです。

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宇宙ごみの衝突から人工衛星を守る

● 研究テーマ

  • ❖自動車用衝撃吸収部材の開発
  • ❖ジェットエンジンの軽量化に関する研究
  • ❖超高速衝突時に宇宙機表面から飛散する放出物(Ejecta)に関する研究

● 分野

航空宇宙工学、 核融合学 、機械材料・材料力学

● キーワード

二段式軽ガス銃、スペースデブリ、超高速衝突

● 実施中の研究概要

1957年にソ連の人工衛星が打ち上げられて以来、地球の近くの宇宙空間には、人工物体が蓄積されるようになりました。これら人工物体は、運用停止後は一般に「宇宙ごみ」と呼ばれており、現在約9000個存在しています。人工衛星に重大な損害を与えると考えられているのは、大きさ1cm以上ですが、現状で観測可能な大きさは50cm以上に留まっています。すべての宇宙ごみを把握できないので、宇宙ごみ全体の分布状況を「モデリング」して推定します。
開発中の宇宙機器を、宇宙ごみの衝突の危険性から守らなければなりません。宇宙ごみの多くは、ロケットに残留している燃料などが爆発することで多数の破片が宇宙空間に飛び散ったものです。その対策は、宇宙ごみが爆発しないように運用停止後のロケットや人工衛星内に残っているエネルギー物質を宇宙空間に放出することです。さらに、ごみの回収を九州工業大学からも提案しています。宇宙ごみの形は、球だけではありません。NASAからの依頼で、平成17年(2005)に小型人工衛星の完全破壊実験を九州工業大学で行いました。本学で行っている小型人工衛星の完全破壊実験は、世界的に非常に貴重な基礎データとなります。

● 今後進めたい研究

2036年に小惑星アポフィスが地球に衝突する可能性が、23万分の1の確率と言われています。このような小天体の地球への衝突は、いつかは起こることです。将来の地球の安全を確保することを目標に、超高速衝突技術を応用して、比較的小さな小惑星の効率的な衝突回避方法の検討を行う予定です。

● 特徴ある実験機器、設備

大型二段式軽ガス銃、小型二段式軽ガス銃、衝撃吸収部材試験機、プラズマガン用パルス電源、エアガン、フラッシュX線装置

● 過去の共同研究、受託研究、産業界への技術移転などの実績

【共同研究】
『2次デブリ(ejecta)評価試験方法の研究』(2009)
【受託研究】
① 『複合材料の超高速衝突破壊に関する委託研究』(2009)
② 『高速衝突現象における飛翔体観察と抵抗力推定に関する研究』(2009)
③ 『高強度複合材料の耐衝撃性評価に関する研究』(2009)
④ 『高速衝突試験の研究委託』(2008)
⑤ 『CFRPおよび金属板への超高速度斜め衝突実験』(2008)
⑥ 『高強度複合材料の耐衝撃性に関する研究』(2008)
⑦ 『高強度繊維織物等の耐衝撃性に関する研究』(2005)
⑧ 『ナノクラスター・ナノ析出核生成シミュレーション技術の開発』(2005)
⑨ 『飛散破片の質量,速度,飛散角度等の測定技術に関する研究』(2004)

● 研究室ホームページ

超高速衝突時に発生する破片群((c)NHK)

Ejectaによる衝突痕

大型二段式軽ガス銃

大型二段式軽ガス銃