イノベーション推進機構 産学連携・URA領域

九州工業大学の研究者 -私たちはこんな研究をしています-

工学研究院

教授

松本  要

まつもと かなめ

所属
工学研究院
物質工学研究系
プロフィール
1991
博士(工学)
京都大学大学院
1984
京都大学大学院
大学院工学研究科
修士課程冶金学専攻修了

専門は超伝導工学、薄膜・結晶成長、材料物理学です。特に、高温超伝導体のナノ組織制御、磁束量子のピン止めと、その長尺線材化に関心を持っています。
また最近では、薄膜手法や、2軸配向結晶制御技術を用いての鉄系超伝導薄膜の開発や、エネルギー材料としての太陽電池、熱電、蓄電池の研究にも取り組んでいます。

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エネルギーの高度利用に向けたナノ構造材料・システムの創製

● 研究テーマ

  • ❖人工ピンニングによる高温超伝導体の磁束量子制御
  • ❖2軸配向高温超伝導線材の開発
  • ❖薄膜法による鉄系超伝導体の作製
  • ❖時間依存GL(TDGL)方程式による磁束ピンニングのシミュレーション
  • ❖分子動力学法によるナノロッド,ナノドットの形成機構の解析
  • ❖酸化物を用いた熱電変換材料の開発
  • ❖薄膜法による低コスト・高効率太陽電池の開発

● 分野

応用物性・結晶光学、電子・電気材料工学、金属物性

● キーワード

超伝導、太陽光発電、セラミックス、ナノ物性

● 実施中の研究概要

周知のように、電子回路、遺伝子、物質・材料などのレベルにおける人工的な設計・改変・プログラムによって、それらの基本構成単位としてのビット、DNA、原子、分子を自在にあやつり、低コストで固有の機能を増大させ、さらに、かつてないような新機能や技術を創出しつつあります。
また、21世紀においては化石エネルギーの枯渇と環境破壊の危惧が急速に高まっており、エネルギーの生成、輸送、貯蔵、利用において、高効率で廃棄物を出さないクリーンな手法の実現や、化石エネルギーから再生可能エネルギーへの転換が急務となってきています。これらのニーズに対して、量子力学に端を発した上記の技術を背景に、高効率化・低コスト化を実現するナノテクノロジーが,エネルギー分野に新たな道を切り開いていくものと期待されます。
そのシーズ技術として、“高温超伝導体とナノテクノロジー”および“エネルギー変換材料とナノテクノロジー”を基軸に研究を推進しています。

● 今後進めたい研究

現在、エネルギーの高効率利用と同時に、クリーンで再生可能なエネルギーの創出が強く求められており、各種エネルギーを制御する材料デバイスへのナノテクノロジー適用の機運が高まっています。ナノテクノロジーを適用し、エネルギー材料分野へ人工的な設計・改変・プログラムの手法を持ち込み、エネルギーの高効率利用や再生可能エネルギーの創出を可能とする新しいエネルギー変換材料の創出をめざしています。私たちの当面のターゲットは高温超伝導、熱電変換、そして太陽電池です。ここで制御すべき対象は構成単位量子である磁束量子、フォノン、そして光子です。
将来的には蓄電池もターゲットです。そこではイオンが重要な構成単位となります。

● 特徴ある実験機器、設備

パルスレーザ蒸着装置、スパッタ装置、
電子ビーム蒸着装置、アーク溶解炉、
各種ターゲット作製装置、各種電気炉
アルゴンイオンポリッシャー、リソグラフィー装置、
電極形成装置、物理特性測定装置(PPMS)、
光学顕微鏡、原子間力顕微鏡、走査型電子顕微鏡(共通)、
透過型電子顕微鏡(共通)、FIB装置(共通)、
電特性測定装置(共通)、熱伝導率測定装置(共通)

● 知的財産権(技術シーズ)

【知的財産権】
52件、米国特許 3件、例を下記に示します。
① 『酸化物超電導線材およびその製造方法』特許 4398582
② 『高強度配向多結晶金属基板および酸化物超電導線材』特許 4316070

【著書】
① 『ナノとエネルギー』丸善 (2006) (分担執筆)
② 『超電導エネルギー工学』オーム社 (2006) (分担執筆)
③ 『表面・界面工学大系 〈下巻〉 応用編』フジテクノシステム (2005) (分担執筆)
④ 『超伝導材料と線材化技術』工学図書 (2005) 小沼 稔、松本 要

【講演】
招待国際会議 36件、国内会議 21件、例を下記に示す。
① 『Artificial pinning center technology: control of flux pinning and glass-liquid transition』
  EUCAS 2009, Dresden, Germany, September 2009.
② 『Challenge of nanotechnology applications to vortex pinning in high-Tc superconductors』
  21th International Superconductivity Symposium (ISS’08), Tsukuba, Japan, November 2008

● 研究室ホームページ

鉄系超伝導体のTEM写真

TDGLシミュレーションの例

酸化物熱伝発電デバイス

ぺロブスカイト構造