イノベーション推進機構 産学連携・URA領域

九州工業大学の研究者 -私たちはこんな研究をしています-

工学研究院

教授

鈴木 智成

すずき ともなり

所属
工学研究院
基礎科学研究系
プロフィール
1968
生まれ
1996
博士(理学)
東京工業大学大学院
1996
東京工業大学大学院
大学院理工学研究科
1996
博士課程修了
東京工業大学大学院
大学院理工学研究科
修士課程修了

「無限」という概念を持ち込むことで、数学や科学の諸法則は著しく簡便になりました。その一方で、「無限」そのものは、とても扱いにくいものです。この矛盾する、二つの性質を併せ持つ「無限」に惹かれました。

より詳しい研究者情報へ

方程式f(x)=xと距離に関する研究

● 研究テーマ

  • ❖関数解析学(不動点理論)

● 分野

基礎解析学(4104)

● キーワード

不動点,、変分不等式、バナッハ空間の幾何学、距離空間、最適化問題、無限次元空間

● 実施中の研究概要

写真を縮小コピーして重ねると、一点だけ重なる所があります。このような点を不動点と呼びます。下の写真でいうと、赤い点が不動点に相当します。写真という2次元の世界では、とても、たわいない性質に思えます。しかし、舞台を無限次元の世界にすると、微分方程式の解など、様々な解が不動点になり、重要な性質を持ってくるようになります。
現在、不動点の存在性・不動点への近似問題に関する研究を行っています。同時に、無限次元をどのように捉えたらよいのか、という研究も行っています。

● 今後進めたい研究

上で述べた不動点そのものの研究に加え、関連分野である「バナッハ(Banach)空間の幾何学的構造」、「信号・画像処理」、「通信工学」など等の研究も進めたいと考えています。

● 過去の共同研究、受託研究、産業界への技術移転などの実績

発表論文 75編
(九州工業大学ホームページ)
http://horyu.jimut.kyutech.ac.jp/kit/AnnualReport2009.nsf を、ご参照下さい。

他、口頭発表 50回

● 研究室ホームページ

【写真の説明】
写真を縮小コピーし、元の写真の上にはみ出ないように置くと、どんな置き方をしても、必ず1点重なる場所があります(上の写真では赤い点)。このような点を不動点といいます。無限次元の空間の一般の縮小写像でも同様な不動点が見つかり、微分方程式、関数解析、最適化理論、フラクタル解析など等に応用されています。