イノベーション推進機構 産学連携・URA領域

九州工業大学の研究者 -私たちはこんな研究をしています-

工学研究院

准教授

豊田 和弘

とよだ かずひろ

所属
工学研究院
宇宙システム工学研究系
プロフィール
1970
生まれ
2001
博士(工学)
東京大学
2001
東京大学大学院
大学院工学系研究科
航空宇宙工学専攻博士
課程修了
1997
東京大学大学院
大学院工学系研究科
航空宇宙工学専攻修士
課程修了

高校生の時にロケットに興味を持ち、航空宇宙工学を専攻しました。電機推進や、レーザ推進の研究を行ってきましたが、宇宙機が実際に飛行する宇宙環境は、予想以上に厳しく、それに耐える技術を開発しようと考え、現在に至ります。

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宇宙の事故を未然に防ぐ

● 研究テーマ

  • ❖宇宙機の帯電放電に関する研究
  • ❖宇宙プラズマと網電極の干渉を利用したデブリ除去手法の提案

● 分野

①航空宇宙工学
②電子・電気材料工学

● キーワード

宇宙、人工衛星、太陽電池、放電、帯電、宇宙デブリ、高温空気プラズマ、CARS、パルスレーザ、電界放出、静止軌道、スペクトルマッチング、高電圧、レーザ、衝撃波、極超音速流、プラズマ

● 実施中の研究概要

① 人工衛星の動力は太陽電池の電力ですが、宇宙にあるプラズマなどにより、太陽電池の表面に帯電して、隣同士の太陽電池セル間で放電が起きて、太陽電池が使用不可となってしまいます。ついには、人工衛星が運転不能になります。
② 我が国においても、2003年10月25日、地球観測衛星みどり2号が、突然、電力の80パーセント以上を失って、運用停止に追い込まれるという全損事故を起こしました。みどり2号の事故は、私たちの研究室で、衛星表面材料がオーロラ電子によって帯電したことが電力ケーブル間の短絡につながったことが原因であると究明されました。
③ この事故の究明を、私たちの研究室が解明したことにより、それ以後の、日本で打ち上げられる人工衛星の多くは、この研究室でテストして打ち上げられており、事故は1件も起きていません。
④ 宇宙のゴミであるデブリを除去するために、宇宙に網を張り、網に帯電させてデブリが網を通過する時に、電位差を利用し速度を落とさせ、地上に落下させることを提案しています。

● 今後進めたい研究

今後も宇宙機の帯電放電についての研究を進めていき、宇宙空間での事故を無くしていきたい。
また、宇宙ごみの除去の研究も進めて、きれいな宇宙環境にするよう貢献していきたい。

● 特徴ある実験機器、設備

GEO(静止軌道)・PEO(極軌道)・LEO(低軌道)の3つの環境設備がそろっている研究所は世界でも九州工業大学だけ

● 知的財産権(技術シーズ)

『太陽電池アレイ上での持続放電抑制装置』特願 2008 - 289619
『スペースデブリ除去方法及びその装置』特願 2008 - 237355
『真空アーク放電発生方法』特願 2007 - 048406
『衝撃波発生装置及びそれを用いた分光システム』特願 2004 - 223718

● 研究室ホームページ

静止軌道(GEO)試験チャンバー

宇宙ごみの爆発

きく 8号