イノベーション推進機構 産学連携・URA領域

九工大の技術シーズ

学内整理番号

出願番号

特願2013-140432

発明の名称

多孔質炭素材料の製造方法

研究者の名称

概要

● 竹を原料とした炭で、BET比表面積>2000m2/g、全細孔容積>1cc/gを達成
● 活性炭や電気二重層キャパシタ電極等の用途に好適

技術分野

揮発性ガスに対する吸着剤、メタンガスの運搬や貯蔵材料、色素含有廃液の脱色剤、バ
イオエタノールの回収材、脱臭剤等の用途の活性炭。
回路部品、レーザープリンタ、コピー機等の大容量蓄電や急速加熱用途やハイブリッド
自動車等の用途の電気二重層キャパシタ電極。

発明の背景と目的

多孔質炭素材料の代表例として活性炭が挙げられる。活性炭として一般的なヤシ殻活性
炭は、比表面積が1200 m2 /g程度である。1800 m2 /g程度以上の大きな比表面積を有する高性能な活性炭を作製する場合、一般に、水酸化カリウムや炭酸カリウムを使用した薬品賦活が行われる。これらの薬品の添加量は原料と同程度かそれ以上の質量の比率で混合した状態で加熱処理される。
しかし、これらの薬品を用いた賦活は、賦活のための加熱処理において金属カリウムが生成してしまう可能性があり、取り扱いには十分な配慮が必要となる。本発明では、カリウム化合物を使わず、比表面積、静電容量が大きい炭素材を得ることができる。

発明の構成と効果

構成

多孔質炭素材料の製造方法は、植物からリグニンを溶出する工程と、リグニ
ンを溶出した植物にリンおよび窒素のうちのいずれか一方または双方を含有する化合物を加えて炭化し、その後に、二酸化炭素ガスにより賦活する工程を有する。

効果

本発明に係る多孔質炭素材料の製造方法は、植物からリグニンを溶出する工程と、リグニンを溶出した植物にリンおよび窒素のうちのいずれか一方または双方を含有する化合物を加えて炭化する工程を有するため、比表面積の大きな多孔質炭素材料を得ることができる。

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