准教授
きむら さとし
昔から生命科学から歴史まで疑問に思ったことを調べるのが好きでした。前職(高校教員)の時に生徒たちと一緒に探究を楽しみながら、「どんな学びをすれば将来幸せになれるのだろう?」という疑問を持っていました。そんな探究心に負け(?)、思い切って高大接続の世界に飛び込みました。
マッチングの良い大学入学者選抜を実施するには
入学者選抜、理科教育、探究学習
AIの利活用、ルーブリック評価
少子化や高大接続改革の中で「選抜」から「選択」に移り変わり始めている大学入学者選抜を「より良いマッチング」という視点で調査・研究を行っています。例えば、どのように大学を知ってもらえばいいかといった学生募集的な視点での調査を行ったり、多様な選抜により学内の多様性がどの程度高まっているのか、不本意に留年や退学に至る学生が入学試験の時にどのような特徴があるのかなどのIR的視点を交えた調査・研究を実施しています。
また、他大学も含めて入学前教育や学力の三要素をどのように評価しているのかなどについても調査・研究を行っています。
急速に普及し発展を遂げいている生成AIが入学者選抜の場にどのように影響を与えるのかについて調査・研究を行っています。例えば、事前提出型の課題でにおいて生成AIを使った場合と使わなかった場合でどのようにどのような違いが出るのか、また生成AIを利用して良くなるケースと悪くなるケースなどについて分析しています。
入学者選抜という特別な環境下では、公正・公平・安心・安全が求められることもあり、選抜の多様化は高コスト化に繋がります。そこでを効率的な運用という視点から,Computer Based Tasting や出願・採点業務等におけるICT機器の活用といったDXについて研究をしています。
探究的な学びが重視され始めた中等教育において、何を身につけ、何ができるようになるのかが重要視されるようになりました。しかし教員を取り巻く諸問題もあり、学校現場がこれらの変化に十分に適応できていない部分もあります。そこで、大学がどのような支援をすればいいのかについて、オンライン講座や入学前教育,出前講義などの実践を交えて研究をしています。
学力の3要素が定義され、これらをバランスよく学力育成することが求められるようになりました。この中で、主体性についてはどのように選抜等に用いるべきかについては多くの議論があります。そこで、選抜という枠組みでどのようにして主体性を評価し、選考に用いるのかについて調査研究を行いたいと考えています。
協働的学習と個別最適化という一見相反するような学習が進められるなど以前に比べると教員には多様な役割が求めれれるようになりました。これらのサポートを行うためにAIを利用できないかと考えています。
また昨今オンライン学習用のコンテンツにAIを利用してるものも増えてきましたが、従来型とどの部分で効果があり、どの部分に効果がないのかなどについても興味を持っています。
【科研費(代表)】基盤研究(C)「受験生が生成AIを利用することで大学入学者選抜にどのような影響を与えるか」(2024年4月 - 2028年3月)
【共同研究】モバイル端末管理の機能を活用したCBT環境の簡易設定に関する研究(大学入試センター度理事長裁量経費調査研究,2022年4月-2024年3月)
【論文】生成AI が事前提出型課題の書類審査に与える影響 (2025)
【論文】大学入学共通テストの英語の点数と英語資格・検定試験のスコアとの相関性について (2025)
【論文】入試区分と学びの接続について ――コロナ禍の学修状況―― (2025)
【論文】「九州工業大学における多面的・総合的な入試の制度設計検証Ⅱ ―総合型選抜によって多様な資質を持つ学生を受け入れられているか―」(2024)
