助教
かたやま だいご
近年、スマートフォンなどのモバイル機器は、普及率が高いだけでなく、CPUやセンサの性能向上によって高度な情報処理が可能になっています。これらの機器に高度な処理を行うロボット技術を応用、またはロボットと連携することで、より手軽に、より身近にロボットを活用する社会を提案することに魅力を感じ、研究を進めています。
モバイル機器の知能化でロボット技術をもっと身近に感じる社会を
ロボティクス、ヒューマンインターフェース
エッジコンピューティング、IoT、拡張現実(AR)
自己位置推定、物体認識、3次元点群処理といった、ロボットに実装されている高度な技術をモバイル機器に実装することで、水中や建設現場のような、大型の機器の持ち込みが困難な環境において、高度な情報処理を行うアプリケーションを提供することが期待されます。現在行っている研究として、スマートフォンを利用した水中での自己位置推定システムの研究などがあります。
センシング機能やロボットの制御を、モバイル/IoTデバイスを核としたコンパクトなシステムで実現し、ロボットの小型化と扱いやすさの向上を図ります。現在行っている研究として、タブレット端末を活用した農業用トラクターの自動運転システムの研究などがあります。
使用者のニーズを理解し、それに対応するロボット技術を選定し、モバイル/IoTシステムおよびインターフェースとして開発・実装することで、社会が抱える課題に対応するアプリケーションの提供と、関連するロボット技術の普及を図ります。現在行っている研究として、視覚障がい者用のスマートフォンを用いた転落リスク警告システムの研究があります。
水中や建設現場、農場などの屋外環境での使用を想定し、自己位置推定や経路生成といったロボット技術をモバイル/IoT機器に実装する研究を実施していきます。また、物体認識のような高度なセンシング技術や、振動提示や音声合成などの情報提示技術を応用し、モバイル/IoT機器を介して日常の生活環境における情報のアクセシビリティを高める研究も進めていきたいと考えています。
歩行支援装置、歩行支援方法、歩行支援プログラム及び歩行支援システム 特願2024-015344 (2023)
【共同研究】
①『転落事故低減を目的とした電子式歩行補助具の実用性評価および運用方法の提案』(2022)
②『転落事故低減を目的とした電子式歩行補助具による視覚障害者の安全な単独歩行への寄与の評価』(2020)
③『視覚障がい者の転落事故低減を目的とした電子式歩行補助具の空間認識技術の開発』(2019)
④『視覚障害者の転落事故低減を目的とする電子歩行補助具の路面環境情報伝達法に関する研究』(2018)
【論文】
①D.Katayama et al., Grid Map Correction for Fall Risk Alert System Using Smartphone, Journal of Robotics and Mechatronics, vol.35, no.3, pp.867-878.
②D.Katayama et al., Fall Risk Estimation for Visually Impaired using iPhone with LiDAR, Journal of Robotics, Networking and Artificial Life, vol.9, issue 4, pp.349-357