助教
ジャックリーン リーゼ
木質バイオマスを持続可能な資源として活用し、石油由来の原材料に依存しない新素材の開発を目指します。木質バイオマスにはセルロース、オリゴ糖類、脂質などの天然高分子材料が含まれています。これらの成分を活用することで、プラスチック汚染や資源枯渇といった問題に対応できる新しい材料の設計・探究を行います。
バイオマスを活用した持続可能な材料技術の探究
高分子化学、高分子材料
バイオマス、グリーンケミストリー、セルロース、 複合材料、⾼分⼦合成
本研究では、セルロースの化学的およびメカノケミカル的修飾を通じて、新たな機能を付与することを目的としています。特に、海洋環境で分解可能なバイオプラスチックの開発に焦点を当て、持続可能な材料の創出を目指します。セルロースは天然由来の高分子であり、適切に修飾することで、従来の石油由来プラスチックに代わる材料としての可能性が広がります。本研究では、材料の分解性や機能性を詳細に評価し、環境負荷の低減に貢献する技術の確立を目指します。
セルロースを基盤とした持続可能な機能性材料の開発をさらに推進したいと考えています。特に、環境中での分解性と機能性を両立させたバイオマス由来の複合材料の創出を目指します。そのために、セルロースの構造制御や他の天然高分子とのハイブリッド化、さらにはグリーンケミストリーの観点からの修飾手法の開発に取り組みます。
また、得られた材料の環境中での分解挙動や安全性評価を通じて、実用化に向けた課題の明確化と解決を図ります。これにより、従来の石油由来プラスチックに代わる、環境負荷の少ない材料技術の確立を目指します。
特願2021-132895「表面改質セルロースの製造方法」 安藤義人、ジャックリン・リーゼ
【論文】 J. Lease, Z. M. Sahin, M.A.A Farid, Y. Andou. “Synthesis of Nanocellulose Derivatives through Esterification with Naphthoic Acid as a Fluorescent Additive, ACS Sustainable Chemistry & Engineering, 2024.
【論文】 J. Lease, T. Kawano, Y. Andou. “Effect of Cellulose Materials on the Mechanochemical Assisted Reaction System with Oleic Acid”, RSC Polymer Chemistry, 13, 27558-27567, 2023.
【論文】 J. Lease, Z. M. Sahin, Y. Andou. “Emulsion Polymerization of PMMA onto Natural Rubber”, ACS Applied Materials Engineering, 1(8), 2247-2254, 2023.
【論文】 J. Lease, T. Kawano, Y. Andou. “Esterification of Cellulose with Long Fatty Acid Chain through Mechanochemical Method”, Polymers (2021).
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