イノベーション推進機構 産学連携・URA領域

九州工業大学の研究者 -私たちはこんな研究をしています-

情報工学研究院

准教授

新見 道治

にいみ みちはる

所属
情報工学研究院
知能情報工学研究系
プロフィール
2003
博士(工学)
九州工業大学
大学院工学研究科
1994
九州工業大学
大学院工学研究科
博士前期課程
電気工学専攻修了

ニューラルネットワークを利用した画像処理に興味を持ち、修士論文ではリモートセンシング画像解析に取り組みました。その後、基礎画像処理、自然言語の意味処理などの研究を行いながら、ステガノグラフィという技術に出会いました。それ以降、メディアセキュリティ、プライバシー保護、さらにはそれらの関連分野をすべて含むようなマルチメディデータの高付加価値化(Enriched MultiMedia)に興味を持っています。

新たな価値を創造するメディア処理技術

● 研究テーマ

  • ❖ マルチメディデータの高付加価値化(コンテンツセキュリティー)
  • ❖ マルチメディデータの高付加価値化(コンテンツ処理)
  • ❖ マルチメディデータの高付加価値化(コンテンツ設計)

● 分野

メディア情報処理,画像処理

● キーワード

マルチメディアセキュリティ、マルチメディア符号化、ディジタル信号処理、DNNのセキュリティ,プライバシー保護,コンテンツ保護

● 実施中の研究概要

❖ コンテンツセキュリティーの一例)AI生成画像の識別

近年、生成AIの技術の向上により、人の視覚でも生成画像か自然画像かを判別することは困難になってきています。
また、Stable Diffusion などのテキストから画像を生成できるAIを誰でも利用できるようになったことで、意図的に偽の情報を含んだ生成画像が拡散されるケースが増えてきています。
このような社会背景を考慮して、生成画像を効率的に検出するための新しい手法を研究しています。

❖ コンテンツ処理の一例)フォント変化で感情を伝えるEmoEditor

近年、インターネットの普及によりメールやSNSなど様々な場面で電子テキストを用いたコミュニケーションが行われています。
しかし、テキストコミュニケーションには、対面で行うコミュニケーションと比べて、感情が伝わりにくいという問題があります。
この問題に対し、フォントを変化させる事によって感情を表現するシステムEmoEditor:Emotion-Expressive Editorを提案しています。
このEmoEditorの基礎技術および応用技術について研究しています。

❖ コンテンツ設計の一例)アルティメイトリンクに関する研究

我々は「アルティメイトリンク」なる技術を提案しています。
これは現実世界の紙面上のある意味的なまとまりを持った文字列に対して、サイバー空間でのデジタルコンテンツをリンクさせる技術です。
このアルティメイトリンクに関して、基礎技術および応用技術について研究しています。

● 今後進めたい研究

マルチメディア処理基礎技術の実社会への応用

● 過去の共同研究、受託研究、産業界への技術移転などの実績

情報ハイディングに関する実績の一例。詳細はresearchmap参照。
▶『反復型可逆的情報ハイディングを利用した大容量二次元コード』電気通信普及財団、代表者 (2008-2009)
▶『安全なJPEG及びJPEG 2000 ステガノグラフィの研究開発』文部科学省、科学研究費補助金、基盤研究 ( B ) 一般、分担者、 (2006-2008)
▶『リバーシブル情報ハイディングに関する研究』栢森情報科学振興財団、代表者(2006-2008)
▶『リバーシブル情報ハイディングに関する研究』大川情報通信基金、代表者 (2005)
▶『非可逆画像符号化に耐性を持つステガノグラフィに関する研究』文部科学省、科学研究費補助金、若手研究、代表者、 (2004-2006)

● 特徴ある実験機器、設備

kubernetesによるマルチGPU実行環境

● 関連リンク先

❖ 研究室ホームページ

❖ researchmap

❖ より詳しい研究者データ