イノベーション推進機構 産学連携・URA領域

九州工業大学の研究者 -私たちはこんな研究をしています-

情報工学研究院

助教

江藤 宏

えとう ひろし

所属
情報工学研究院
知能情報工学研究系
プロフィール
2016
情報工学博士
九州工業大学大学院
2016
九州工業大学大学院
情報工学府情報科学専攻
博士課程後期課程修了
2013
九州工業大学大学院
情報工学府情報科学専攻
博士課程前期課程修了

アルゴリズム設計と計算困難性

● 研究テーマ

❖ 近似アルゴリズムの設計,精度保証

● 研究分野

情報学基礎

● キーワード

組合せ最適化、近似アルゴリズム、計算困難性

● 実施中の研究概要

私の研究分野は最適化問題とその解法アルゴリズムの設計です。最適化問題とは、与えられた制約条件を満たす実行可能解の中から最も良い解、すなわち最適解を求める問題であり、私はそのような最適解を効率的に求めるアルゴリズムの設計に取り組んでいます。
しかし、現実的には大部分の最適化問題は計算量的に非常に困難な問題です。そのため、最適解を求めることが現実的でない場合には、完全な最適解ではないものの「より良い実行可能解」を求めるためのアルゴリズム設計を試みています。このような解を近似解と呼び、それを求めるアルゴリズムを近似アルゴリズムといいます。
私の研究で特に重要視しているのは、アルゴリズムの性能限界の理論的解析です。アルゴリズムの設計においては、設計者の技術的能力だけでなく、問題そのものが持つ本質的な解探索の困難さが大きく影響します。そのため、近似アルゴリズムが達成可能な近似解の精度には理論的な限界が存在します。この精度限界を数学的に厳密に求めることで、設計した近似アルゴリズムがさらに改善の余地があるのか、それとも理論的限界に近い性能を既に達成しているのかを判断する指標を提供することができるのです。
特に私はグラフアルゴリズムの分野に強い関心を持っています。グラフ理論は多くの実世界の問題をモデル化するための強力な数学的枠組みであり、ネットワーク設計、スケジューリング、資源配分など様々な応用分野で重要な役割を果たしています。最短経路問題、最大フロー問題、グラフ彩色問題、頂点被覆問題といった基本的なグラフ問題から、より複雑なネットワーク最適化問題まで、幅広いグラフアルゴリズムの設計と解析に取り組んでいます。これらの問題に対しても、厳密解法と近似解法の両面からアプローチし、理論的保証を持つ効率的なアルゴリズムの開発を目指しています。
このような理論的基盤に基づいた研究により、実用的でありながら理論的にも保証されたアルゴリズムの開発を目指しています。

● 今後進めたい研究

グラフ構造に着目したアルゴリズムの設計

● 関連リンク先

❖ 詳しい研究者情報

https://hyokadb02.jimu.kyutech.ac.jp/html/100001601_ja.html