人と共存できるロボットの開発
情報学―知覚情報処理・知能ロボティクスー知能ロボット、モーションプランニング、自律システム
知能ロボティクス、動作生成、自律ロボット
人間と共存しながら、自律的に動き、人手に代わる様々な作業をこなしてくれるロボットがあれば、私たちの生活は、より便利で快適なものになるでしょう。しかし、人間にとっては簡単なことも、ロボットには大変難しい作業はいろいろあります。これらの難しい作業を、可能にすることを目標に次のような研究を進めています。
転ばずにスムーズに歩くことを目的に、 幾何学や力学を用いた計算をより正確に、より高速に行うためのアルゴリズムを研究しています。また、これらの手法の検証や改良のために小型のヒューマノイドロボット(K-robo 他)を使って、歩行、階段の昇降や抱きかかえ、習字などを行っています。また、踏み替えによる転倒回避は、従来のバランスを崩さずに歩くというだけでなく、さらに、バランスを崩しても人間のように、とっさに足を踏み出して転倒を回避する動作を生成しています。
工場内で作業を行うロボットは、既知の障害物にぶつからない動作をあらかじめ教えられています。ロボットが人間に近い環境で作業できるようになるためには、ロボット自身が障害物を認識して、それに合わせて動作することが必要です。現在は、
① 障害物がわかっている場合
② ロボットが自分の位置を知る、障害物の配置情報を知ることを同時に行う場合
③ 障害物を認識するためにセンサーを動かす、その際にセンサーが障 害物と衝突しないようにする場合 などに分けて取り組んでいます。①の例では、産業用のロボットを用いて、アーム(腕)全体を、13個の仮想の球体で包み、長方形の障害物に対して、効率的な干渉チェックを行っています。これらは計算 機上のシミュレータで検証します(図1)。その他に、②の例ではレーザーレンジファインダ(距離計)を搭載した車両型ロボットを用いて、地図を生成しながら移動させる、③の例では、産業用ロボットアームにレーザーレンジファインダを搭載した研究を行っています。
画像認識技術を取り入れた研究
旧型の実験ロボットでは、いろいろ限界がでてきたので、新しく実験に適したオリジナルなロボットとして、構造・制御回路・ソフトウエアの設計・製作を行った。