教授
たけもと かずひろ
研究のきっかけ:生命とは何か。特に、生物の複雑さや巧妙なしくみに興味をもっていました。多様な対象に様々な視点からアプローチできるバイオインフォマティクスや計算生物学に魅力を感じ、この分野に進みました。計算機を通して、学術的・工学的視点からその答えを探しています。
計算機で生き物のつながりを科学する
生命・健康・医療情報学、環境影響評価
ネットワーク科学、機械学習セキュリティ、統合生物学、バイオインフォマティクス
生物システムや社会システムは、異なる種類の多くの要素が相互作用する複雑なネットワークです。そのため、大量データからこれらの複雑なシステムをシームレスに分析・理解するためにはネットワークを考える必要があります。当研究室では、このような複雑なシステムを分析・理解するためのネットワーク・データ解析手法の開発とそれら手法の医療・環境分野への応用を行なっています。特に、ゲノム、代謝、脳、ヒト健康、生態系(微生物から植物・動物まで)、気候変動、環境汚染など幅広い分野の研究を展開し、生物システムの統合的な理解を目指しています。
深層ニューラルネットワーク(DNN)は画像認識で幅広く使われており、社会的に注目されています。例えば、医療分野においては、医用画像から病気を診断するDNNの開発が進んでいます。しかしながら、DNNには「騙されやすい」という欠点があります。具体的に、人間には認識できないパタンを入力画像に加えるだけで、DNNの判断を覆すことができます。DNNの社会応用のためには、このような「騙されやすさ」を評価し、「騙されにくく」することが重要です。当研究室では、そのような信頼性評価と安全性向上のための計算手法の開発と応用を行っています。当研究室の技術で、安全で信頼できるAIの開発を促進させます。
❖ネットワーク・データ科学の社会実装
❖産業用人工知能の信頼性評価と安全性向上
❖科学・工学のためのデザイン教育
【共同研究】
「数理解析とメタゲノミクスでマイクロバイオーム撹乱後の回復を予測する」日本学術振興会科学研究費助成事業(挑戦的研究(萌芽))、分担者(2018-2020)
『薬剤耐性細胞の多様性に対応する至適分子標的選定プロセスの体系化』日本学術振興会 科学研究費助成事業 (新学術領域研究「システム癌新次元」 (研究領域提案型))、連携研究者 (2016-2017)
『農耕地生態系の潜在的物質循環ポテンシャルを可視化する』日本学術振興会 科学研究費助成事業 (基盤研究 (B) 特設分野研究)、分担者 (2015-2017)
『メタゲノミクスと数理統計学の融合による新規な環境影響評価法の開発』日本学術振興会 科学研究費助成事業 (挑戦的萌芽研究)、分担者 (2014–2016)
『Elucidation of the design principles of metabolic pathways of living organisms via mathematical modelling analysis』 International Young Scientists Program of National Natural Science Foundation of China (中国国家自然科学基金委員会)、代表者 (2013)
『Computational analysis of metabolic networks from a viewpoint of structure and physicochemical properties of proteins』 Chinese Academy of Sciences (中国科学院) Fellowship for Young International Scientists、代表者 (2012-2013)
https://www.youtube.com/watch?v=mp2nO1z-UDw
https://www.youtube.com/watch?v=XAVYoqAZwZ4