(明らかにしたいこととして) 人はなぜ記号から逃れられないのか
①ヨーロッパ文学(2903)
②外国語教育(3005)
記号論、独文学、ドイツ語教材
研究活動は、文学作品の研究から始まり、作品分析の方法論、さらに方法論の裏付けとなる理論そのものへと研究対象を移してきました。
当初は、リルケ(オーストリアの詩人、作家)の詩作品やスイスの現代作家ビクセルの作品分析などを行っていました。その後、作品を分析する方法論の一つである記号論を研究対象とし、「記号」概念そのものの研究を通じて、現在は、とりわけ文字の本質と機能(過去の業績の学術論文などを参照)について研究しています。
また、情報工学部に赴任した1997年ごろは、ちょうど日本でインターネットが普及し始めた時期であり、新たな情報化社会に対応すべく、他の教授とともに、インターネットを利用したドイツ語教材の研究にも携わりました。
文字の認識論上の意味を明らかにし、文字と言語をより包括的なレベルで捉えるための理論的な枠組みを構築したいと考えている。
これまで、情報工学部の学部教育において、主に「ドイツ語」、「日本語表現技法」および「情報媒体論」を担当しています。
「ドイツ語」では、受講生にドイツ語の初歩的な会話能力を身につけさせています。
「日本語表現技法」では主に「表現する」ことの前提となる「理解する」ことを学ばせるために、様々な文章を分析的に読む練習をさせ、また説得力のある文章を書くための手順を学ばせた上で、受講生自身に題材の選択・調査を行わせ、一つのまとまった文章を書かせています。
また、「情報媒体論」では、おもに文字の歴史について講義しています。様々な文字を学生に学ばせ、人間が文字を使うことの意味を考えさせています。
大学院では、学生とともに思想家の著作を精読し、それについて議論をすることで、物事を理論的に突き詰めて考えることの重要さと面白さを学ばせたいと考えています。