教授
おかうち たつお
新規な反応によって、新規な化合物の合成を可能に
合成化学、錯体・有機金属
有機金属化合物、有機半導体材料、環化反応、複素環化合物
リン、硫黄などのヘテロ元素、様々な金属元素などの特性を利用して、これまでなかった新しい有機反応の開発を行っています。新しい反応を見いだすことができれば、これまで合成できなかった化合物、合成にコストがかかっていた化合物を、容易に合成することが可能となり、医薬・農薬などの生理活性化合物、電子材料化合物の合成に役立てることができます。それらの例として、これまでに、鉄−ジエン錯体の新たな反応性を見いだすことができ、これによって、これまで合成が難しかった新たな鉄−ジエン錯体の合成が可能になりました。
また、インドールの簡便な求電子的な修飾法を見いだし、より短工程でインドールの修飾を可能としました。
太陽電池、有機半導体となりうるπ電子系有機材料の合成を指向して、材料化学の分野へ研究展開を行いたいと考えています。
『ポリマーグラフトコロイダルシリカ、ポリマーグラフトコロイダルシリカ分散体およびその製造方法』
特開 2006 - 287065 (2008)
(本分散体は、シリカを当該の表面修飾することにより、凝集を防止した分散性の良い安定な有機溶媒ゾルであり、光スイッチや光センサ、マイクロ光回路等の光機能材料等への適用が期待される)
▶『リンあるいはイオウで修飾したチオヘンモノマーの合成』
新規電子材料化合物の合成研究 (2008-2009)
有機半導体材料、EL材料などに利用可能な、安定なチオフェン化合物の合成を達成し、かつそれらを電解重合し、新規ポリチオフェンの合成を達成しました。
▶『新規π電子系化合物の合成』
有機半導体材料、EL材料などに利用可能な、安定な芳香族化合物の合成を達成しました。 (2008-2009)
②新規の鉄−ジエン錯体
上記の化合物は、岡内研究室で検討された合成法で作られた化合物の一例です。