イノベーション推進機構 産学連携・URA領域

九州工業大学の研究者 -私たちはこんな研究をしています-

工学研究院

准教授

吉田 嘉晃

よしだ よしあき

所属
工学研究院
物質工学研究系
プロフィール
1982
生まれ
2011
工学博士
室蘭工業大学大学院
2011
室蘭工業大学大学院
工学研究科物質工学専攻
博士後期課程修了
2008
室蘭工業大学大学院
工学研究科応用化学専攻
修士課程修了

環境問題を化学によって解決することを志し、研究者の道へと進みました。有機膜を使って混合ガスから二酸化炭素を分離する技術を開発できたことが契機となり、二酸化炭素を原料とした新たな反応スキームの開発や生活の役に立つ新規材料の開発を行うことによって社会に貢献したいと考えるようになりました。

生活に役立つ環境調和型機能性材料の開発を目指して

● 研究テーマ

  • ❖ 二酸化炭素を原料とした高分子材料の開発
  • ❖ ケミカルリサイクル可能な含硫黄高分子材料の開発
  • ❖ 植物由来の原料を使った環境調和材料の開発

● 分野

高分子化学、機能物性化学、グリーン・環境化学

● キーワード

高分子化学、二酸化炭素、環境調和材料

● 実施中の研究概要

現代は多種多様な高分子材料が開発されており、それらによって私たちの便利な生活が支えられています。一方で高分子材料は、生産あるいは廃棄する際のエネルギーや燃焼廃棄する際に排出される二酸化炭素の問題、自然界に流出した廃プラスチックによる環境汚染問題など数々の課題を抱えていることも事実です。生活の利便性を維持あるいは向上させながらも環境負荷を軽減できるようにするための技術開発は、現代の研究者に与えられた使命と言えるかもしれません。
当研究室では、●安価で入手容易な化合物を原料とする、●常温・常圧等の低エネルギーで反応させる、●有機分子触媒や水溶媒など低環境負荷な条件で反応するなどを材料開発のコンセプトとして、「環境調和型の新しい高機能性高分子材料の創生」に取り組んでいます。

現在進めているテーマ:
①二酸化炭素を原料とした高耐熱性プラスチックおよび高靭性エラストマーの開発
②二硫化炭素を原料としたケミカルリサイクル可能な高延伸性光学フィルムの開発
③植物油から得られるグリセロールを原料とした自己修復性材料の開発

● 今後進めたい研究

◎二酸化炭素の分離・回収および貯蔵可能な共有結合性有機構造体の開発
カーボンニュートラル社会を実現する上で、実際の排気ガスから二酸化炭素を高効率かつ低コストで分離・回収することが大きな課題となっています。
今後、エンイン構造を有する多孔質有機材料を合成し、ごみ焼却場やセメント工場などから出る実ガスを使って性能の評価を行いたいと考えています。

● 過去の共同研究、受託研究、産業界への技術移転などの実績

【共同研究】
①「新しい機能性材料の設計と機能評価に関する研究」:コニシ株式会社(2019-2022)
②「二酸化炭素の有効利用における研究」:旭化成株式会社(2019-2022)

● 関連リンク先

❖ 研究室ホームページ

https://sites.google.com/view/kyutech-yoshida/home

❖ より詳しい研究者情報

https://hyokadb02.jimu.kyutech.ac.jp/html/100001233_ja.html