イノベーション推進機構 産学連携・URA領域

九州工業大学の研究者 -私たちはこんな研究をしています-

工学研究院

准教授

岡内 辰夫

おかうち たつお

所属
工学研究院
物質工学研究系
プロフィール
1964
生まれ
1992
博士(理学)
東京大学大学院
1992
東京大学大学院
大学院理学系研究科
化学専攻博士課程修了
1989
東京大学大学院
大学院理学系研究科
化学専攻修士課程修了

より詳しい研究者情報へ

新規な反応によって、新規な化合物の合成を可能に

● 研究テーマ

  • ❖各元素の特性を利用した、新規反応の開発とそれらを利用した新規化合物の合成研究

● 分野

合成化学、錯体・有機金属

● キーワード

有機金属化合物、有機半導体材料、環化反応、複素環化合物

● 実施中の研究概要

リン、硫黄などのヘテロ元素、様々な金属元素などの特性を利用して、これまでなかった新しい有機反応の開発を行っています。新しい反応を見いだすことができれば、これまで合成できなかった化合物、合成にコストがかかっていた化合物を、容易に合成することが可能となり、医薬・農薬などの生理活性化合物、電子材料化合物の合成に役立てることができます。それらの例として、これまでに、鉄−ジエン錯体の新たな反応性を見いだすことができ、これによって、これまで合成が難しかった新たな鉄−ジエン錯体の合成が可能になりました。
また、インドールの簡便な求電子的な修飾法を見いだし、より短工程でインドールの修飾を可能としました。

● 今後進めたい研究

太陽電池、有機半導体となりうるπ電子系有機材料の合成を指向して、材料化学の分野へ研究展開を行いたいと考えています。

● 知的財産権(技術シーズ)

『ポリマーグラフトコロイダルシリカ、ポリマーグラフトコロイダルシリカ分散体およびその製造方法』
特開 2006 - 287065 (2008)             
(本分散体は、シリカを当該の表面修飾することにより、凝集を防止した分散性の良い安定な有機溶媒ゾルであり、光スイッチや光センサ、マイクロ光回路等の光機能材料等への適用が期待される)

● 過去の共同研究、受託研究、産業界への技術移転などの実績

▶『リンあるいはイオウで修飾したチオヘンモノマーの合成』
新規電子材料化合物の合成研究 (2008-2009)
有機半導体材料、EL材料などに利用可能な、安定なチオフェン化合物の合成を達成し、かつそれらを電解重合し、新規ポリチオフェンの合成を達成しました。
▶『新規π電子系化合物の合成』
有機半導体材料、EL材料などに利用可能な、安定な芳香族化合物の合成を達成しました。 (2008-2009)

● 研究室ホームページ

①3位アシル化インドール

②新規の鉄−ジエン錯体

③リン酸官能基を有する新規の有機化合物

上記の化合物は、岡内研究室で検討された合成法で作られた化合物の一例です。