自動車・家電製品の軽量化、高剛性化を可能とするレーザ溶接方法
材料加工・処理
レーザ溶接、重ね継手、継手強度、数値解析
レーザ溶接機を用いて、重ね溶接を行う場合、1本の直線状の溶接線では、母材並みの継手強度を得ることは困難ですが、溶接線を波型にすれば、継手部の破断強度が強くなることに着目し、波状溶接線のピッチと振幅を、どの程度にすれば母材並みの破断強度が、得られるかを実験と数値解析により明らかにしました。
この技術を応用して、自動車や家電製品の製造工程で、レーザで重ね溶接を行う場合の溶接長さを必要以上に長くして、コストアップするのを抑制できます。
自動車や家電製品分野のメーカーへの技術支援
薄板の重ね溶接を行う場合、スポット溶接では重ね部分の上下 (または左右)に電極を配置しなければならないため、重ね部の両側にある程度の空間が必要となります。しかし、レーザ溶接であれば、片側からのトーチのみで溶接が可能で、裏側の制約がなくなります。
現在、レーザ溶接による、重ね継手に関する研究をしていますが、その強度は、母材部の破断強度と、同程度にできることが分かりました。
この溶接方法を、適用することにより、自動車や家電製品の製造過程で、狭隘部の片面溶接が可能となります。