イノベーション推進機構 産学連携・URA領域

九州工業大学の研究者 -私たちはこんな研究をしています-

工学研究院

准教授

毛利 恵美子

もうり えみこ

所属
工学研究院
物質工学研究系
プロフィール
1976
生まれ
2004
博士(工学)
2004
京都大学大学院
大学院工学研究科
高分子化学専攻
博士課程修了
2001
京都大学大学院
大学院工学研究科
高分子化学専攻
修士課程修了

”God made the bulk; the surface was invented by the devil. ~結晶は神がつくり、表面は悪魔がつくった~” というパウリの言葉で界面・コロイド化学に興味を持ちました。思いがけないことで出会える分野です。

受賞
Bruce Hartmann First Prize for a Young Scientist Presentation 受賞 (2006年)
高分子学会 高分子研究奨励賞 受賞(2008年)

紙からつくる新しい機能性材料

● 研究テーマ

  • ❖ セルロースナノクリスタルを基盤とする光学材料の開発
  • ❖ 形状異方性粒子のコロイド液晶を利用した光学材料の開発
  • ❖ フラーレン類を用いた新規絶縁材料の開発

● 分野

高分子材料関連、複合材料および界面関連、高分子・繊維材料

● キーワード

高分子、セルロースナノクリスタル、フラーレン、コロイド粒子

● 実施中の研究概要

研究室では、有機物/無機物の範疇にこだわらず、様々なコロイド粒子を取り扱っています。現在の主な研究テーマはセルロースナノクリスタルに関するものです。セルロースナノクリスタルとは、セルロース成分からなるナノサイズの棒状粒子で、近年ナノセルロースの1つとして注目されています。この粒子は水によく分散し、高い濃度では、液晶の性質を示すことが知られています。しかし、セルロースナノクリスタルの液晶は非常に粘性が高く、取り扱いが困難です。私たちの研究室では、高分子を用いた簡便な粒子作成方法を用いて高分子カプセル中にセルロースナノクリスタルを内包させることに成功しました。さらに、セルロースナノクリスタルのカプセル中に別の高分子を内包することも可能です。現在、この技術を用いて、様々なセルロース系材料の開発に取り組んでいます。そのほか、フラーレン類を用いた材料開発も行っています。

● 今後進めたい研究

コロイド科学に関連する材料開発および基礎的研究
① 環境に配慮した材料開発
② 形状異方性粒子のコロイド化学:球形コロイド粒子に比べて未開拓 ⇒新しい学理の確立

● 特徴ある実験機器、設備

LB(Langumuir-Brodgett) トラフ(気水界面用、液液界面用)、LB膜累積装置

● 過去の共同研究、受託研究、産業界への技術移転などの実績

【共同研究】
①『特殊環境下での適用を見据えた次世代高電圧パワーモジュールの要素技術開発』(2020~)
②『セルロースナノクリスタルー高分子粒子を基盤とする培養カラム剤の開発』(2021~) 

● 過去の業績

E. Mouri, C. Ogami, T. Fukumoto, T. Nakato "Development of Structural Color by Niobate Nanosheet Colloids"Chemistry Letters, 2020, 49, 717-720 日本化学会速報誌「Chemistry Letters」優秀論文(Editor’s Choice)

● 関連リンク先

❖ 研究室ホームページ

❖ より詳しい研究者情報

https://hyokadb02.jimu.kyutech.ac.jp/html/122_ja.html