イノベーション推進機構 産学連携・URA領域

九州工業大学の研究者 -私たちはこんな研究をしています-

工学研究院

准教授

佐藤 友美

さとう ともみ

所属
工学研究院
教養教育院
プロフィール
2013
博士(人文科学)
お茶の水女子大学大学院
2012
お茶の水女子大学大学院
人間文化創成科学研究科
人間発達科学心理学
博士後期課程 単位取得退学
2007
お茶の水女子大学大学院
人間文化研究科
発達社会科学心理学専攻
博士前期課程 修了

私たちの社会は、他者の考えや心情を理解し、その理解をもとに他者と協力する力に支えられています。しかし日常生活から分かるように、他者を正確に理解することも他者と協力することも容易ではありません。この齟齬から、「私たちは他者の考えや心情をどのように理解しているのか、他者と協力する意志はどこから来るのか」を研究しています。

受賞
British Psychological Society Developmental Section Annual Conference にてStudent Bursary受賞(2010年)

人の心の理解から社会が動く仕組みを解き明かす

● 研究テーマ

  • ❖ 人が「他者を理解する」「他者と協力する」ことを可能にする心理基盤の解明
  • ❖ 効果的なチームワークを促す個人・環境要因の同定と支援プログラムの開発
  • ❖ 生徒・学生のキャリア発達を促す教育プログラムの開発

● 分野

教育心理学、認知科学

● キーワード

心的状態、協力、キャリア形成

● 実施中の研究概要

企業でのプロジェクトなどでは、それぞれの成員が自身の能力やスキルを発揮しながら、チームに協力し続ける必要があります。しかし実際には、「最初は協力的でも徐々に“ただ乗り”し始める」など、チーム全員が協力し続けることは大変難しくなることが分かっています。このような非協力的な成員の存在は、チーム全体のパフォーマンスだけではなく協力的な成員の意欲まで低下させてしまうなど、チームが目標を達成するうえでの大きな阻害要因となりえます。これは裏を返すと、協力し続けるために必要な要因を明らかにすることができれば、企業でのチームプロジェクトなどの質を高めるための介入方法を明らかにできるということです。このような重要性から、「他者の考えや心情を理解・推測する力」を軸として、「人がチームの中で『協力し続ける』ためにはどのような心理要因や環境要因が必要になるのか」「どのような心理要因・環境要因があれば、人の協力意識を維持し、チーム全体のパフォーマンスを向上させることができるのか」について研究しています。また最近では、これらの研究で得られた知見や培った研究手法を実社会に応用する取り組みも行っています。

● 今後進めたい研究

「顧客のニーズを正しく把握し、その理解をもとに企業のマーケティング活動を支援する」など、人の心的状態の測定・評価手法を実社会で活用する取り組み

● 知的財産権(技術シーズ)

人の心理状態(感情、ニーズ、能力、スキルなど)の測定・評価

● 過去の共同研究、受託研究、産業界への技術移転などの実績

2005-2012 通信教育大手企業での商品開発(委託研究員)

● 関連リンク先

❖ より詳しい研究者情報

https://hyokadb02.jimu.kyutech.ac.jp/html/100001005_ja.html