イノベーション推進機構 産学連携・URA領域

九州工業大学の研究者 -私たちはこんな研究をしています-

生命体工学研究科

教授

パンディ シャム スディル

所属
生命体工学研究科
生体機能応用工学専攻
プロフィール
1967
生まれ
1997
外国の博士号(理学)
ゴラクプール総合大学
1997
ゴラクプール総合大学
大学院理学研究科
博士課程修了
1987
ゴラクプール総合大学
大学院理学研究科
修士課程修了

環境・エネルギー問題は世界中で深刻な問題となってきており、有機太陽電池の開発は注目を集めています。私はこれまで、導電性高分子と機能性有機分子材料の設計や合成を行っており、これらの技術を有機太陽電池などに利用したいと研究しています。

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Chemistry of Today and Chemistry for Tomorrow !!!

● 研究テーマ

  • ❖光機能性有機半導体の合成とそれを用いた高性能有機太陽電池の開発

● 分野

有機材料(機能性有機材料の設計と合成)
機能材料・デバイス
電子・電気材料工学

● キーワード

有機電子材料、工学材料素子、光学材料素子、色素・色材、電子材料、薄膜

● 実施中の研究概要

現在の大勢を占める太陽電池はシリコン型ですが、製造コストが嵩むのが難点です。そのため、次世代のシリコン型太陽電池は、「安く、長寿命で安定した電池」であることが求められます。新規性、独創性の観点から「色素増感型」にして、「屋内、屋外」でも電池として使用可能にしようとしています。アモルファス型は、エネルギー変換効率が約10%ですが、蛍光灯(波長が700nm=10-9m以下)でも反応するように研究をしています。
現在、企業とテスト中の「色素増感型」はエネルギーの変換効率約15%を目指しており、「安くて積層できる」電池を開発するため、企業と連携しながら、実用化に向けて取り組んでいます。

● 今後進めたい研究

今後、さらに太陽電池の「色素増感型光電子素子」の研究を進めていきます。

【特長】
① 塗布で作成可能(他の光電変換素子では困難)
② 大きな設備投資が不要(中小企業で事業化可能)
③ 低コスト化可能(低コスト電源として普及)
④ プラスチックで軽量化可能(モバイルに有利)
⑤ 室内では従来のシリコン系太陽電池よりも高性能

 上記5点のような素晴らしい特長があるので、多くの面で使用出来るように、そして別途「光電変換型マイクロ孤立電源システムの完成」も目指しています。

● 特徴ある実験機器、設備

a)光電変換特性:ソーラーシミュレーター、各波長での光電変換効率測定装置(分光計器 CEP-2000)

b)TSC(リガク):電子トラップ分布測定:熱刺激電流で界面のトラップを解析

c)電子拡散定数、電子寿命の測定:IMPS(Intensity modulated photoelectron spectroscopy)、IMVS(Intensity modulated photovoltaic spectroscopy)測定装置
研究室内の自作実験装置

d)表面電位測定プローブ顕微鏡(日本電子製)

● 知的財産権(技術シーズ)

▶グリコールズバイオセンサー(180631 インド)
▶ポリアニリン誘導体から成る光電変換素子用光キャリアー生成および輸送材料薄膜(特開2001-196663)
▶立体規則性ポリチオフェン誘導体から成る光電変換素子用光キャリアー生成および輸送材料薄膜(特開2001-196664)
▶高純度化ポリチオフェン誘導体から成る光電変換素子用光キャリアー生成および輸送材料薄膜(特開2001-196662)

● 過去の共同研究、受託研究、産業界への技術移転などの実績

❖知的クラスタ創成事業(第二期)2007-2011年度(文部科学省)
ワイヤレス・センサ・ネットワーク社会に必要なLSI用小型光電変換素子型電源(代表者 早瀬修二)

❖戦略的国際科学技術協力推進事業・日-スペイン研究交流・環境への挑戦のためのナノサイエンス及び新材料2009-2012年度(JST)(代表者 早瀬修二)

❖太陽光発電システム未来技術研究開発(2008-2009年度)(NEDO)(代表者 早瀬修二)

● 研究室ホームページ

室内用交換不要小型孤立電源

色素増感太陽電池の構造

色素増感太陽電池

●(公財)北九州産業学術推進機構研究者情報ページ

http://fais.ksrp.or.jp/05kenkyusha/srchresult.asp?ID=p-shyam01