イノベーション推進機構 産学連携・URA領域

九州工業大学の研究者 -私たちはこんな研究をしています-

生命体工学研究科

准教授

川原 知洋

かわはら ともひろ

所属
生命体工学研究科
生体機能応用工学専攻
プロフィール
1979 生まれ

2006 博士(工学)
広島大学大学院工学研究科
博士課程後期短縮修了

2004 修士(工学)
広島大学大学院工学研究科
博士課程前期修了

熊本電波高専時代にロボコンを通じてロボット研究に興味を持つようになりました。広島大学大学院在籍時にロボット技術の医療応用を行ったのをきっかけに、広島大学医学部に研究員として3年間在籍し、開発した装置の臨床試験などを行いました。その後、東北大学や名古屋大学、マサチューセッツ工科大学で微細加工や細胞培養技術を習得し、生物の計測と操作に関する研究を行ってきました。

受賞
2019 International Symposium on Micro-NanoMechatronics and Human Sciences, Best Paper Award
2018 科学技術分野の文部科学大臣表彰 若手科学者賞
2014 日本ロボット学会論文賞
2013 FA財団論文賞
2013 計測自動制御学会論文賞(蓮沼賞)
2012 日本コンピュータ外科学会論文賞(工学賞)
2012 IEEE International Conference on Robotics and Automation, Best Conference Paper Award
2011 IEEE International Conference on Robotics and Automation, Best Video Award
2008 日立メディコ賞(ゴールド賞)
2007 日本ロボット学会論文賞

スマートインテグレーションで時代を拓く

● 研究テーマ

  • ❖ 超高速マイクロツールによる遊泳微生物の捕獲と計測
  • ❖ 微細手術トレーニングのための生物を用いた血管シミュレータ
  • ❖ 微細組織の操作を可能にするマイクロバイオニックアームの設計と製作

マイクロロボットを用いた単一細胞の操作と計測

   たまごを用いた微細手術シミュレータ

● 分野

知能機械学・機械システム、マイクロ・ナノメカトロニクス

● キーワード

医療ロボティクス、バイオロボティクス、マイクロ・ナノロボティクス、超高速計測制御

● 実施中の研究概要

近年、再生医療やバイオ燃料などの分野において、生体細胞や微生物の単一細胞の機能を計測することが求められています。例えば、細胞に刺激を加えて硬さを調べることで細胞の活性度などを調べることができます。しかし、従来の技術では個々の細胞を調べるためには手作業や、スピードの遅いロボットを用いる方法が主流でした。そこで、我々は磁石を用いて非接触で駆動できるマイクロロボットを開発しました。このロボットは、液体が入ったマイクロチップの中で高速・高精度に駆動でき、すばやく細胞を操作したり、硬さを調べたりすることができます。最近では、この技術を応用し泳いでいる微生物をロボットで捕まえて計測する世界初の試みに挑戦しています。

 以上のように、当研究室では生体のように柔らかなものをターゲットとし、人間のような大きなサイズから細胞のような小さいサイズのものの硬さなどの機械的な特性を調べることを行っており、その際に不可欠な世界初のロボットやセンサの技術について独自に開発を行っています。その他、手術デバイスや農業用ロボットについても研究を行っています。

 バイオ(Science)・医療(Medical)・農業(Agriculture)など各分野の技術をロボット技術(Robot Technology)を用いて統合(Integration)し、異分野連携を通じて開発したデバイスやシステムの実用化を目指します。また、それに伴う技術移転も積極的に行っています。

● 今後進めたい研究

 生体や細胞の特性を開発した技術により詳細に調べることで、これまでに知られていない新しい知見を得らえることが期待できます。今後はこのような成果を工学フィードバックすることによって新しいアクチュエータやセンサなど次世代のロボット開発に不可欠な要素技術の開発を行いたいと考えています。また、異分野横断的なアプローチにより、それぞれの分野の先端技術を統合することで、従来は作製することが難しかったウェットな人工筋のような革新的なシステムの実現に向けて研究を進めていきたいと考えています。

● 特徴ある実験機器、設備

・ロボティクス:3自由度マイクロマニピュレータ、高速オンラインビジョンシステム、高速高精度ステージシステム、高応答シリンジポンプなど
・微細加工:簡易クリーンルーム、ナノインプリント装置、デジタル顕微鏡、インクジェット装置、精密段差計など
・医療:経口内視鏡システム、非接触腫瘍検出装置、手術用微細鉗子など
・バイオ:細胞培養インキュベータ、蛍光顕微鏡、超低温冷凍庫など

● 知的財産権(技術シーズ)

1. 特許出願2015-237526細胞培養容器及び観察用試料セル
2. 特許公開2015-211661細胞観察装置
3. 特許第5939536号 ウェットボックス及びそれを用いた低侵襲手術用トレーニング装置
4. 特許第5578615号 マイクロ流体チップ内における磁気駆動マイクロツールの駆動機構
5. 特許第5131661号 体内監視カメラ装置
6. 特許第5140826号 弾性体波面観察装置及び方法
7. 特許第4583296号 肌年齢の測定方法及びその装置
8. 特許第5167529号 異物検出装置
9. 特許第4882062号 非接触型変形状態検出装置
10. 特許第4315372号 物体の変形特性測定装置
11. 特許第4229791号 表面硬さ分布測定方法及び装置

● 関連リンク先

❖ 研究室ホームページ

https://www.lsse.kyutech.ac.jp/~kawahara/

❖ 詳しい研究者情報

https://hyokadb02.jimu.kyutech.ac.jp/html/100000401_ja.html