イノベーション推進機構 産学連携・URA領域

九州工業大学の研究者 -私たちはこんな研究をしています-

生命体工学研究科

准教授

渡邉 晃彦

わたなべ あきひこ

所属
生命体工学研究科
生体機能応用工学専攻
プロフィール
1968
生まれ
1999
博士(工学)
九州工業大学大学院
1999
九州工業大学大学院
大学院工学研究科
博士後期課程
電気工学専攻
単位修得退学
1996
九州工業大学大学院
工学研究科博士前期課程
電気工学専攻
修了

超音波を利用したリアルタイム故障解析装置の開発をきっかけにパワーデバイス高信頼化の研究を始めました。

より詳しい研究者情報へ

パワーエレクトロニクスのユビキタス化を支える
高信頼化技術

● 研究テーマ

  • ❖パワーデバイスの高信頼化
  • ❖リアルタイムモニタリングをベースとした故障解析

● 分野

電力工学・電力交換・電気機器(パワーエレクトロニクス)
電子・電気材料工学(電気・電子材料)
電子デバイス・電子機器(電子デバイス)

● キーワード

パワーデバイス、パワーエレクトロニクス

● 実施中の研究概要

【パワーデバイスの高信頼化技術】
パワーデバイス(パワー半導体)は、家電製品から発電・送電システムまで広く使用されており、グリーンイノベーションの中核となるキーデバイスです。パワーデバイスの使用が飛躍的に拡大するこれからの社会では、パワーデバイスの小型化と高信頼性を両立しなければなりません。デバイスの小型化はパワー密度の増加、市場拡大は故障部品の増加に即つながるので、社会インフラを支えているパワーデバイスの故障リスクを下げることが大きな課題となっています。
私は加速試験と非破壊故障診断とを組み合わせたリアルタイム故障モニタリング技術をベースに、故障原因の発生から故障に到るまでのメカニズムを明らかにすることでパワーデバイスの高信頼化を目指しています。

    複合型リアルタイム故障解析システムのイメージ

          故障モードのモデル化

● 今後進めたい研究

・複合型リアルタイム故障解析システムの開発
・リアルタイム故障解析技術の標準化
・故障モードのモデル化
・故障モードモデルを基にした寿命予測およびリアルタイム故障診断
・パワーデバイスのバーチャル・プロトタイピングとバーチャル・テスティングの実現

● 特徴ある実験機器、設備

・複合型リアルタイム故障解析システム

パワーデバイスに通電・遮断を繰り返すパワーサイクル試験(ストレス電流~500A)中に故障が進行していく過程をリアルタイムモニタリングできるシステム。超音波顕微鏡法により通電中のデバイス内部の様子も非破壊で観察可能。複合化により内部構造変化、チップ温度以外に、表面温度分布、形状変化の同時モニタリングを実現する。

     複合型リアルタイム故障解析システム

     MOSFET故障直前の内部変化の様子

● 知的財産権(技術シーズ)

・申請中1件

● 過去の共同研究、受託研究、産業界への技術移転などの実績

① 企業からの受託研究 3件
② A-STEP フィージビリスタディ・ステージ 探索タイプ(2014-2015)

● 過去の業績(論文・受賞歴など)

・Real time degradation monitoring system for high power IGBT module under power cycling test: A. Watanabe, M. Tsukuda,I.Omura,Microelectronics Reliability 53 (2013) 1692–1696.
・Real-time failure imaging system under power stress for power semiconductors using Scanning Acoustic Tomography (SAT): A. Watanabe and I. Omura, Microelectronics Reliability 52 (2012) 2081–2086.