イノベーション推進機構 産学連携・URA領域

九州工業大学の研究者 -私たちはこんな研究をしています-

生命体工学研究科

特任教授

森江  隆

もりえ たかし

所属
生命体工学研究科
人間知能システム工学専攻
プロフィール
1956
生まれ
1996
博士(工学)
北海道大学
1981
大阪大学大学院
理学研究科物理学専攻
前期課程修了

20代の頃から脳に興味を持ち、企業の研究所時代の集積回路試作・設計の経験を活かして、脳の機能をハードウェア的に実現することを目指しています。

受賞
▶『ICD優秀ポスター賞』
LSIとシステムのワークショップ2009 (2009)
▶『大学発ベンチャー功労賞』、(2005)
▶『LSI IPデザイン・アワードIP賞』、(2001・2003)

より詳しい研究者情報へ

人間の脳に迫る集積回路の開発

● 研究テーマ

  • ❖脳型コンピュータのための集積回路と画像認識・視覚システムへの応用

● 分野

情報学、感性情報学・ソフトコンピューティング

● キーワード

脳型集積回路、画像認識、視覚システム

● 実施中の研究概要

脳の情報処理機能を工学に応用することを目標に、モデルからハードウェア(集積回路)・システム化までの研究を行っています。特に、脳の視覚機能に学んだ車載用、およびロボット用の視覚集積システムの開発、人間のような記憶・判断機能を実現するスパイクパルスを用いた、神経模倣型集積回路の開発などを行っています。アイデア・シミュレーションに留まらず、実チップを設計し、LSI試作サービス機関でチップ試作をしてもらい、試作チップを組み込んだプロトタイプシステムまでを開発しています。実応用を見通した研究です。

● 知的財産権(技術シーズ)

『情報処理装置及びプログラム』、特願 2009-210093
『光源情報取得装置、陰影検出装置、陰影除去装置、それらの方法、及びプログラム』、特願 2009-85605
『動作検出装置』、特願 2009-88401
『信号処理装置及び信号処理方法』、特許 4318936
『温度補償回路及び電流源回路』、特願 2008-271095
『デジタル・パルス幅変換回路及びパルス幅・デジタル変換回路』、特許 4057502
『関数演算器』、特願 2006–063529

● 過去の共同研究、受託研究、産業界への技術移転などの実績

▶【共同研究】
『脳情報処理に基づく画像による環境センシングの検討』、(2006-2008)
▶【受託研究】
『時間領域情報処理用LSIチップの設計と評価』、(2005-2008)

「主観的輪郭」の再現 右図上段で仮想的に見える三角形が最下段のように再現された

ガボールフィルタシステムの概観 (カメラ、PC、LSIボード)

超低電力・高性能なナノ構造デバイスと回路の開発

● 研究テーマ

❖ナノ構造を利用した情報処理回路

● 分野

ナノ・マイクロ科学、マイクロ・ナノデバイス

● キーワード

ナノ構造、単電子回路、ナノエレクトロニクス,スパイキングニューロン

● 実施中の研究概要

高性能だが、消費電力の大きな現状のデジタルコンピュータに代わり、生体の情報処理機能に学ぶことで、ナノ構造を活用した超低電力・高性能な情報処理デバイス・回路を開発することを目的としており、自己組織化ナノ構造と極微細CMOSとの組み合わせによる、神経細胞模倣デバイスを開発しています。また、ノイズを利用した確率的動作を用いるデバイス・回路の研究を行っていて、研究レベルとしては基礎段階ですが、アイデア・シミュレーションに留まらず、実デバイスの開発も目指しています。
脳機能をまねるという目標を中心に、デバイスから回路、システムまで広い範囲の情報処理に関する研究を行っています。

● 研究室ホームページ

単電子デバイスを用いた確率的連想処理回路の構成 (ナノドット列は誇張して巨大にかつ単純化して描いた)

CMOS回路による 確率的連想処理動作エミュレーションチップ

●(公財)北九州産業学術推進機構研究者情報ページ

http://fais.ksrp.or.jp/05kenkyusha/srchresult.asp?ID=t-morie01