助教
うさみ ゆうき
多種多様な機能を持つ生物の脳も、化学的には機能性ナノ材料の 集合体ととらえることができます。ナノ材料を用いて物理的に脳をつくり たいという思いを出発点として、現在の研究に至っています。
ナノ材料を用いて脳機能を模倣する
ナノ材料化学、応用物性
有機・無機材料、ナノ物質ネットワーク、脳型情報処理
近年、人工知能は目覚ましい進歩を遂げており、基礎研究から産業応用に至る広い分野で活用されています。しかしながら、現在人工知能は、脳の機能をソフトウェア的に模倣したものが主なため、処理を行うコンピュータの電力が 増大する問題を抱えています。
その一方で、脳はわずか20Wという小さな電力でスーパーコンピュータと同等の処理能力を有しています。私の研究では、有機・無機材料の非線形電気応答や、光応答など計算機となりうる材料の物理特性を組み合わせることで、脳が行っている計算の仕組みをデバイスに組み込み、省電力で情報処理を行わせる試み(物理ハードウェア化)を検討しています。将来的には作製したデバイスをロボット、コンピュータ等に搭載し、超低消費電力で動作可能な情報処理システムを実現したいと考えています。