イノベーション推進機構 産学連携・URA領域

九工大の技術シーズ

学内整理番号

出願番号

特願2014-238864

発明の名称

複合化砥粒及びその製造方法

研究者の名称

概要

高硬度かつ高脆性の素材の精密研磨に使用して研磨レート及び研磨品質の向上を図る

技術分野

本発明は、例えば、サファイア、炭化ケイ素、ダイヤモンド等の高硬度かつ高脆性の素材の精密研磨(例えば、化学的機械的研磨)に使用する複合化砥粒及びその製造方法に関する。

発明の背景と目的

特許文献1(特開2005-223278号公報)のように、フラーレン会合体を純水中に分散させた場合、研磨中に加わる外力でフラーレン会合体が崩壊して粒径が減少していくために、研磨レートが低下するという問題が生じる。本発明はかかる事情に鑑みてなされたもので、サファイア、炭化ケイ素、ダイヤモンド等の高硬度かつ高脆性の素材の精密研磨に使用して研磨レート及び研磨品質の向上を図ることが可能な複合化砥粒及びその製造方法を提供することを目的とする。

発明の構成と効果

構成

研磨時に砥粒として設定された粒径を維持すると共に、表面に親水性のフラーレン誘導体11の吸着性を備えた母体粒子12と、母体粒子12の表面に吸着したフラーレン誘導体11同士を化学結合させて形成した厚さが1~6nmのフラーレン誘導体被覆層13とを有する。ここで、フラーレン誘導体11を水酸化フラーレンとし、母体粒子12をシリカ粒子又はダイヤモンド粒子とすることができる。

効果

第1の発明に係る複合化砥粒及び第2の発明に係る複合化砥粒の製造方法においては、複合化砥粒の粒径を母体粒子の粒径とほぼ同等とすることができると共に、フラーレン誘導体被覆層の存在により、母体粒子の表面に鋭い角部が存在していても複合化砥粒の表面の角部には丸みを生じさせることができ、例えば、サファイア、炭化ケイ素、ダイヤモンド等の高硬度かつ高脆性の素材の精密研磨における研磨レートの向上及び研磨品質の向上(研磨粗さの低減、研磨疵の防止)を図ることが可能になる。

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