イノベーション推進機構 産学連携・URA領域

九工大の技術シーズ

学内整理番号

出願番号

特願2014-518707

発明の名称

高電圧絶縁ゲート型電力用半導体装置の設計方法および製造方法

研究者の名称

概要

ウエハの薄層化、大口径化に対応可能な、量産性

技術分野

本発明は電力用半導体装置に関するものであり、特に導通損失の少ない高電圧絶縁ゲート型電力用半導体装置の設計方法および製造方法に関する。

発明の背景と目的

従来のIGBTの構造では、トレンチゲート構造や不純物拡散層(電位が固定されないP型層11)の厚みが5μm程度と、通常のLSIの工程に比べて深い。そのため、構造形成の工程、例えばトレンチゲートではRIE(Reactive Ion Etching)のエッチング工程、拡散層の形成では熱拡散工程に時間が掛かるという問題があった。
そこで本発明は、ウエハに対するトレンチゲートの形成工程の時間が短く、ウエハの薄層化、大口径化に対応可能な、高性能で量産性の高い高電圧絶縁ゲート型電力用半導体装置(IGBT)の設計方法および製造方法を提供することを目的とする。

発明の構成と効果

構成

本発明は、高電圧絶縁ゲート型電力用半導体装置の設計方法において、セル幅2Wは、15~20μmで、基準となる構造と同じ長さであり、トレンチ深さDTは、基準となる構造が5~6μmであり、第2導電型ベース層のメサ領域の半幅S、トレンチ深さDTを、基準となる構造に対して小型化のスケール比率kの逆数となる関係とし、前記スケール比率kを3以上とすることを特徴とする、高電圧絶縁ゲート型電力用半導体装置の設計方法である。

効果

本発明によれば、ウエハに対するトレンチゲートの形成工程の時間が短く、ウエハの薄層化、大口径化に対応可能な、量産性の高い高電圧絶縁ゲート型電力用半導体装置を提供することができる。また、本発明の製造方法により、少ない工程と高い歩留まりで高性能(低損失)IGBTを作製することが可能になる。

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