九州工業大学では平成２３年に文部科学省・テニュアトラック普及・定着事業の採択を受け、将来優れた業績を上げることができるポテンシャルを有する若手のテニュアトラック研究者を公募し採択いたしました。本事業は若手研究者が自立して研究できる環境を整備し、わが国でのテニュアトラック制度の普及・定着を目指すもので、本事業により採択された若手教員には研究費等が支援されます。採択から５年を目処にテニュア審査を行い、合格すれば九州工業大学のテニュアポストが獲得できます。
本学ではこの事業の採択を受け、テニュアトラック教員が所属する若手研究者フロンティア研究アカデミーという組織を作りました。アカデミーではテニュアトラック教員が研究活動に十分注力できるように多方面から力強くサポートしています。例えば、外部資金獲得、産学連携を進めるための組織的サポート、日常の研究活動に対する助言、大学内外の研究設備のスムーズな利用支援等を行うメンター制度など、テニュアトラック教員が円滑に研究を進められるような組織を作りました。これまで平成23年度に２人、平成24年度に４人の若手研究者を採用しました。採用された若手研究者は目覚しい活躍をされ、これまでに4名の若手研究者が若手研究者フロンティア研究アカデミーを卒業され、九州工業大学でテニュアのポストを獲得されました。
テニュアトラック普及・定着事業の実績を基に、「文部科学省大学改革補助金（特定支援型）」による特任助教を、平成26年度に2名、平成27年度に2名雇用し、うち2名は平成29年度に中間審査が実施され、あとの2名についても平成30年度中に中間審査が実施され、その後、テニュア審査が実施される予定です。今後はこの制度で得た実績に基づき、新規採用教員のテニュアトラック化を促進する計画で、若い研究者が活躍されてプロジェクトリーダーとして大学の研究力強化、国際研究拠点形成等、九州工業大学の発展に貢献されますことを期待しています。
